第百四十八話 サイレント=ボイス
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ハマーンさん」
ナタルがここでハマーンをさん付けした。
「この料理は」
「いや」
しかしここでハマーンは言った。
「何か?」
「さん付けは少し止めた方がいい」
「何故ですか?」
「バジルール少佐は二十五だったな」
「え、ええ」
ナタルは歳のことを言われ内心不快だったがそれを隠して応える。
「私は四つも年下なのだが」
「四つというと」
「えっ!?」
皆ここで衝撃の事実に気付いた。
「ハマーンさんってまだ二十一なんですか!?」
「そうだ」
思わず立ち上がって問うフレイに答えた。
「わかってくれたか」
「いや、二十一って」
それを聞いても受け入れられない者が殆どであった。
「そんな」
「まさか」
「嘘だな」
シンは一人余計なことを言った。
「四十二の間違いだろ。何処にこんなおっそろしい二十一歳がいるんだよ。幾ら何でも倍も歳を偽るってのは・・・・・・ぐわっ!?」
ハマーンが後ろから彼の頭を右手で掴んできた。アイアンクローの要領で締め付けていく。、
「あ、あが・・・・・・」
シンの頭からメキメキという音が鳴っている。彼はその中で苦悶の声をあげていた。
「本当じゃぞ」
ミネバがここで皆に言った。
「ハマーンはまだ二十一じゃ。私が保証する」
「ううん」
「まさか」
「これが昔の写真じゃ」
ミネバは今度は一枚の写真を出してきた。
「六年前だったかの」
「おい・・・・・・」
「何だよ、これ」
そこに映っているのは赤紫の長い髪を後ろで束ねた美少女だった。スタイルもよく女の子らしい服が実によく似合っている。
「あの、ミネバさんでいいかな」
「ミネバでよいぞ」
そうシンジに返す。
「じゃあミネバ。これって」
「だからハマーンだ」
ミネバは言う。
「見てわかるであろう」
「わからねえよ」
シンは言う。
「誰だよこれ、一体どうやったらああなっちまうんだ」
「ちょっとシン」
ルナマリアが彼に注意する。
「そんなこと言ったら」
「つうか何なんだよ、これってやっぱり詐欺か何か・・・・・・ぐわっ!」
今度はハマーンの手刀が浴びせられた。そのままネオ=ジオンから来た兵士達に何処かに連行されていく。彼等は気を失ったシンを左右から抱え込み引き摺っていた。
「それでじゃ」
ミネバは何事もなかったかのように述べる。
「これでわかったじゃろう。ハマーンのことが」
「はあ」
シンがどうなるのか考えながら彼女に応える。
「これからも宜しく頼むぞ。なあハマーン」
「はい」
ハマーンはミネバの横で応える。
「そういうことじゃ。ではな」
「それではミネバ様」
ハマーンは横方彼女に言う。
「後は」
「うむ。私は皆と一緒にいたい」
「戻られないのですか」
「少し話をしてみたくなったの
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