第百四十三話 終わらない明日
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「私も」
「さて、どうなるかな」
ナタルは少し微笑んで述べた。
「捕虜になるか。それとも軍事法廷で」
「おいおい、何を言ってるんだ」
横にいたヘンケンが彼女に言ってきた。
「君はこれからラーディッシュの副長になるというのに」
「えっ!?」
ナタルはその言葉に思わず目を向けた。
「あの、今何と」
「君はアークエンジェルの副長からラーディッシュの副長に転属になったのだよ、今日付けでな」
「そうだったのですか」
「暫く怪我で鮮烈を離れていたがこれからまた頼むぞ」
「え、ええ」
そういうことになっていた。
「ではバジルール副長、これからは」
「はい、ラーディッシュでお願いします」
「そしてアルスター少尉」
「はい」
今度はフレイに声をかける。フレイもそれに応える。
「君もロンド=ベルのパイロットになる」
「ロンド=ベルにですか」
「そうだ、アカツキのパイロットとして。いいな」
「わかりました。では」
フレイは明るい顔で応える。それからキラとシンに対して顔を向けてきた。
「また仲間ね」
「いや、それは違うな」
シンは笑ってフレイに述べてきた。
「違うって?」
「ライバルだろ?」
それがシンの返事だった。
「フレイと俺は。違うか?」
「あら、じゃあ負けないわよ」
フレイはその言葉に笑みを作って返した。
「ザフトのトップガンにもね」
「何なら追い抜いてみろ」
シンも笑って述べ返す。
「そう簡単にはやらせないぜ」
「やれやれ」
キラはそんな二人を見てぼやきながらも顔は笑っていた。
「何か皆元に戻りましたね、これで」
「そうだな、ヤマト少尉」
ナタルがそれに笑顔で頷く。
「君も元気そうだな」
「はい。色々ありましたけれど」
「そうか。それは私もだな」
ナタルは言う。
「だがお互い生きていてこうして再会できたのは」
「嬉しいですよ、本当に」
「では再会を祝して」
「お酒ですか?」
「い、いやそれは」
ナタルは急に堅苦しい様子になった。
「君は未成年だしな。私も飲めないし」
「でしたね」
「うむ。だが祝勝会をしてくれるらしいしな」
「それに出て」
「私達にとっては歓迎会だ」
ナタルは述べる。
「有り難いことにな」
「場所は何処ですか?」
「マクロスだ」
ヘンケンが答える。
「もう皆用意できているらしいぞ」
「おっと、そうだった」
シンがその言葉に気付く。
「それがあったんだ。行くぞキラ」
「そうだね。じゃあ」
「飲むぞ、今日は」
「待て」
ナタルがシンの今の言葉に目を向ける。
「君は今飲むと言ったな」
「そうだけど」
あっけらかんとした様子で答える。
「それが何か?」
「君は未成年だろう。それで酒は」
「そういやそうか」
「そ
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