第百四十一話 ザルク
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。
「だからこそ御前をここで!」
「ふふふふふ」
「!?何がおかしい」
シンとカガリは急に笑い出したクルーゼを見て問う。
「いきなりどうしたんだ」
「はははははははははは!」
クルーゼは二人をよそに高笑いを続けた。それを終えてからまた述べてきた。
「おかしいから笑うのだ。違うかね」
「何!?」
「所詮人間とは愚かな存在だ。いずれ自滅する」
彼は語る。
「その人間に対してはややかな滅亡を与えるだけだというのにそれを必死に防ごうとするのだ。おかしくないとは思わないのかね」
「それは御前の主観だ」
ムウは彼に対して言い放つ。
「世の中を拗ねている御前にはわからんだろうな!人間が!」
「そうだ!」
カガリがまた叫ぶ。
「私は皆を信じる!だからこそ!」
「ラウ=ル=クルーゼ!今ここで!」
シンと共に銃を放つ。しかし彼はそれをかわして姿を消してしまった。
「何っ!?」
「まさか」
「今ここで君達にやられるわけにはいかないのでね」
声だけが聞こえてきた。他には何もない。
「悪いがここは消えさせてもらう。また会おう」
「くっ、逃げるな!」
「逃がすか!」
カガリとシンが追おうとする。だがクルーゼはもう何処にもいなかった。
「無駄だ、もう何処にもいない」
ムウが彼等に言う。
「奴はどうやら帰ったらしい。帰ろう」
「それしかないのか」
「相手がいなくなったしな。仕方がないさ」
そうカガリに答える。
「じゃあ戻るか」
「ああ、わかった」
カガリは仕方なくそれに頷いた。こうして衝撃の事実と共に彼等はメンゲルを後にした。その頃にはもうティターンズ、ザフトとの戦いも終わろうとしていた。
「ここで戦力を消耗するわけにはいかない」
ジブリールは言った。
「全軍撤退せよ、いいな」
「了解」
「わかりました」
彼の同志達がそれに応える。こうして彼等はその場を後にするのであった。
「あれの用意をしておいてくれ」
ジブリールは撤退する中で同志達に言った。
「あれですか」
「そうだ、レクイエムが使えないのならな」
「ではそのように」
「ニュートロンジャマーは既に無効化されている」
彼はそこに何かを見ていた。
「ならばそれを使わせてもらう」
「わかりました」
ティターンズが去るとザフトも去った。こうして戦場に残ったのはロンド=ベルだけとなったのであった。
彼等はキラ自身からメンゲルの話を聞いた。しかし誰も驚いた顔は見せなかった。
「驚かないの?」
「だってね」
クスハがそれに答える。
「マサトさんもそうだし」
「知ってただろ?それは」
ブリットも言う。
「まさかとは思うけれど」
「えっ、ええ」
それをつい忘れてしまっていた。
「そういえばマサトさんメンゲルの中には入りませんで
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