暁 〜小説投稿サイト〜
SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第五章 オレンジギルド
第36話 《プネウマの花》
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スキルを《隠蔽》を使いながら()いてくるプレイヤー達に見えない距離を保ちながら(相手のプレイヤーも《索敵》を使いながら()いてきてるんだろう…)奥へと進んで行く。
 (しばら)く進んで行くと、小川に架かった橋が見えてきて、その向こうに一際(ひときわ)小高い丘が見えてきた。
「お! あれが《思い出の丘》か?」
「それっぽいですけど……どうなんでしょう?」

 俺は橋の真ん中で、アルゴから貰った地図を見て確認する。
「……うん、やっぱりそうみたいだな。しかも、ココからは一本道らしい。モンスターは増えるらしいけど……」
「なら、気を引き締めて行きましょう! キリトさんも先に行ってるでしょうし」
「そうだな」
 道を確認した俺たちは、再び《思い出の丘》に向けて歩き出した。



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「うわぁ……!」
 丘の頂上に着くと、シリカがこの層に来た時のように歓声を上げながら、俺の隣を歩く。
 そして、花にぐるっと円状に囲まれた真ん中に胸ぐらいの高さの岩があり、そこにキリトは腰を預けて昨日あげたチーズケーキを食べていた。

「遅くなったな、キリト」
 俺が声をかけると食べるのを止めて、
「ホントだよ……。メッセージの時間がやたら早いクセに、10分以上遅れてくるなんてどういう事だよ……」
 ため息混じりに俺に文句を言ってきた。

「いや、悪い悪い。モンスターが予想以上に出てさ」
「……今度、何か奢ってもらうからな」
「あ! それなら、キリトさんが今食べてるチーズケーキでよろしくお願いします。……昨日、キリトさんからお金貰いそびれましたし」
 俺の言葉に、文句のようにメシの奢りを請求してきたのを、シリカがすかさず返す。

 するとキリトは驚いた顔でシリカの事を見る。
「まさかシリカからそんな言葉が返ってくるとは……流石、夫婦になっただけはあるな……」
「……それ、()められてるんですか? シュウさんが奢ると、自動的にあたしも奢るハメになるので、言っただけなんですけど……」
「……まぁその話は後にして、シリカ。その岩の前に立って、使い魔蘇生アイテムが出るか確かめてくれ。もし出たなら、持っておいて損は無いからな」
「そうですね」
 俺に返事をしてからシリカは、キリトの(そば)にある岩の前に移動する。

 すると、
「あ! 出ましたよ!」
 驚きながら声を上げた。……そして、出てきた花を取りストレージにしまう。
 俺は自分でウィンドウを出し確認すると、間違いではなく新しいアイテム欄に《プネウマの花》という名前があった。
 ……まさか、本当に使い魔が死んでなくても採取できるなんてな。……これぞ『嘘から出たまこと』って奴か?

 そうやって俺が驚いて
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