アインクラッド編
回想――死の恐怖
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危機感に対して警鐘を鳴らしている。
すぐさまサチ達が向かったダンジョンのある階層の名を告げて転移した。
体を青白い光が包む。
――――何もなければただのコルの無駄遣いで笑い話になるだけ・・・・・・
そんなことを願いながら、キリトは最前線のフィールドから姿を消した。
「いない・・・・どこだ・・・・・・」
転移結晶で飛んだ後、キリトはすぐさま迷宮区へと向かったが、なかなかサチ達の姿を見つけることができないでいた。
フレンド機能で位置追跡が可能ならば話は別だが、迷宮区では〈索敵スキル〉のみでプレイヤーの反応を探すしかない。
が、迷宮区全20階層のどこにいるのかも分からないのだ。手当たり次第に走り回るしかキリトには手がなかった。
かれこれメッセージが送られてから1時間半が経過している。
迷宮区に辿り着くには30分程度。家具を買う程度のお金稼ぎなら1時間あれば十分だ。
もしかしたら既に買い物に向かっていて、その旨を告げるメッセージがキリトに届いているかもしれない、と淡い希望を抱く。
何事も無かったのならそれでいいのだ。
一度迷宮区を出て、メッセージが送られていないか確認しよう、と思ったその時だった。
キリトの〈索敵スキル〉内に4つの光点が出現した。
サチ達だと直感したキリトは全速力で光点の位置する場所へと向かった。
道中、モンスターが進行を邪魔したが多少のダメージを無視してレベルの差でごり押しして突き進んだ。
そしてついに――――サチ達4人の姿を視界に捉えた。
サチ! とフィールドであることも忘れて叫びそうになったキリトは戦慄した。
〈索敵スキル〉で補正されて解像度が上がった視界の先で、ダッカーが宝箱を開けようとしていた。
ダッカーはシーフとして〈解錠スキル〉を鍛えており、熟練度はかなりのものだ。
それでも、この階層のトラップを解除できるかは五分五分・・・・・・。
今度こそ、モンスターを呼び寄せてしまう可能性も頭から完全に消し飛んだキリトの絶叫がダンジョンに響き渡った。
「ダメだ、ダッカーっ!! 宝箱を開けちゃ・・・・」
いけない、と続きの言葉は言えなかった。
最初にキリトに気づいたのはサチ。そしてササマル、テツオ、ダッカーも順に。
だが、ダッカーの手は既に―――――
――――宝箱を、開けていた。
その光景を認識したと同時にキリトは全速力で駆けていた。
ズバン! と急激な加速で周りの空気が押しのける音が発生する。
開いていた距離20メートルを3秒足らずで詰めた。
キリトがあまりにも凄まじい勢いで、必死の形相でやって来たせいか、4人は驚いたような顔をした。
しかし、次の瞬間、さらなる驚愕が彼らを襲った。
キリトが滑り込むように扉を
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