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SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第五章 オレンジギルド
第35話 覚悟
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 一瞬の転送感覚のが終わり、転移エフェクトの光が消えた途端(とたん)、俺の視界には様々(さまざま)色彩(しきさい)の花々が飛び込んできた。
「うわぁ……!」
「……すげぇな……!」
 俺のシリカのその景色に、自然と歓声が口からもれる。

 周りを見渡してみても、俺達のいる四十七層主街区ゲート広場の周りは、無数の花々が乱舞を舞っていた。
 それに、円形の広場を細い通路が十字に貫き、それ以外の場所も煉瓦(れんが)で囲まれた花壇(かだん)になっていたりして、どこまでも名も知らない草花が今が盛りというように咲き誇っていた。

 俺はその花々を凄く綺麗だと思って、景色を楽しんでいた。……ココがいわゆる『そういうスポット』だと知るまでは……。


 俺が周りを見渡して見ると、花の間の小道を歩く人々のほとんどが手を繋いだり、腕を組みながら楽しそうに話していた。
 『そういうスポット』……つまりはカップル向けのデートスポットという事だ。
 ……アルゴの笑いの意味がようやく分かったよ…。

 そのことを知り、俺はヘンに気恥かしくなりシリカの方を見ると、シリカは座りながら花の香りなどを楽しんで、このことに気付いていたなかった。
 その間にアルゴに渡されていた紙を取り出し、読んでみる。

『シュー助、昼間に四十七層に行ったのなら分かると思うけド、その場所は《フラワーガーデン》と呼ばれていて、街だけじゃなくてフロア全体が花だらけなンダ。シーちゃんと手を繋いだりして、より仲良くなれるゾ! オススメは北の端にある《巨大花の森》の小屋でのクエストダ。ベットを作るNPCの職人が一晩でいいから寝てくれと頼んできて、一晩寝るだけで少しだがお金が貰えル。……一人三回までだけどネ。もちろん二人用のベットもあるから、シーちゃんと一緒に寝ちゃエ!
 PS.これが意外と重要(じゅうよう)かもしれないから書いとくネ。SAOの中でもオプションメニューの奥深いところにある《倫理コード解除設定》をすれば……デ・キ・ル・ゾ! 手順は……』

 という内容の文と最後の手順、それとこの紙はなんと二枚重ねだったようで、二枚目には詳しい四十七層の情報が書かれていた。


 ……………ヤベー、最後のPSは読むんじゃなかった!
 流石(さすが)に俺も現実世界では中学二年生だ。書かれている内容くらい分かる。
 手順もそんなつもりは無いけど、全部読んで覚えてしまった。何やってんだよ、俺!
 でも……この内容ってつまり……その……シリカと………

 と、そこまで考えると、感情表現がオーバーなSAOなので、俺は多分爆発するんじゃないかと思うくらいに顔が熱くなる。
 そして、ナイスタイミングでそんな俺を見てきたシリカに、
「ど、どうしたんですか!
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