第百二十九話 地獄元帥の陰謀
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も全然」
マユラも言う。
「いつも何か戦場みたいだったから、カガリ様」
ジュリも同じだ。三人共実に容赦がない。
「そんなのはねえ」
「ねえ」
「大体女の子らしいことはカガリ様には」
「まあ俺も男なんだが」
ディアッカはそう前置きしたうえで述べた。
「プリシラちゃんみたいにはいかねえか」
「それはないな」
サイが真っ先にそれを打ち消した。
「間違っても」
「そうだよな。じゃあシンは」
「御臨終ってやつだな」
クインシィが冷たく述べた。
「自業自得とはいえな」
「全く。口は災いの元だ」
ジョナサンとシラーの声は冷たい。だが彼等がディアッカの料理を堪能している間にシンは確かに地獄の淵にその身体を置いていたのであった。
「・・・・・・シン君」
ユウナが厳粛な顔でシンに声をかける。彼等は今クサナギの食堂にいた。
「わかっていると思うが」
「はい」
シンもまた蒼白の顔でそれに頷く。
「僕はカガリの料理というものは食べたことがないんだ」
「そうなんですか」
「私もです」
キサカも言った。
「ですから何が出るのか」
「怖いもの見たさっていうのはありますね」
アズラエルが引き攣った笑みを浮かべている。
「面白いと言えば面白いですが」
「けれどですよ」
何故か連れて来られているキラが抗議する。
「何で僕まで」
「道連れは多い方がいいじゃないか」
「なっ」
キラはユウナの言葉に絶句した。
「だって。僕達だけが地獄に落ちるのはね」
「全くです」
「貴方達はそれでも人間なんですか・・・・・・」
「皆捕まらなかったしさあ」
「聖戦士やポセイダルの面々は何時の間にか自分達でパーティーをはじめましたし」
「他の皆も何時の間にかいなくなっていたんだよ。それでたまたま君がいて」
「そんな・・・・・・」
「運が悪かったということですよ」
アズラエルは冷たい声で言った。
「ですから。観念することです」
「やっとベルリンでの戦いが終わったのに・・・・・・」
「それはそれ、これはこれだ」
和解した筈のシンが言い切った。
「御前も俺と一緒に地獄に落ちるんだ」
「元はといえばシンが悪いんじゃないか」
キラがそれに抗議する。
「カガリと喧嘩するから」
「まあそうなんだけれどね」140
ユウナがそれに同意する。
「けれどさ」
「あのユウナ様」
ここでキサカがそっと言う。
「カガリ様は料理をされたことはありますよ」
「あっ、そうだったの」
何か一気に光明が見えてきた。だがそれは儚い夢であった。
「野戦食ですが」
「ああ、そう」
明るくなりかけていたユウナの顔がまた暗くなっていく。
「それじゃあね」
「はい・・・・・・」
「まあとにかく待ちましょう」
アズラエルが一同に対して言
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