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カンピオーネになってしまった赤髪の少年の物語
赤のプロローグ
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はそう言えばしてないことに気付いた。
「あの、名前を聞かせてもらっていいですか?」
ここから出たら記憶が消えてしまうのだからあまり意味はなさそうに思えるが、もしまた、ここに来ることになったら記憶は戻るのだから意味はあるだろう。
「僕の名前はエリオ・モンディアルって言います。時空管理局所属の三等陸士です」
「そして、その肩書きに『カンピオーネ』も増えたのよね」
女の人は笑ってそう言った。
僕はそれに対し苦笑いをしていた。
「あなたの名前は?」
僕がそう言うと女の人は僕の背中をトンッと押した。
「うわっ」
僕はそのまま体勢を崩し、扉の中に吸い込まれる。
でも、ちゃんとその名前は聞けた。


「私の名前は『パンドラ』よ」


女の人、パンドラさんは笑顔でそう言った。
僕はその『パンドラ』という名前をしっかりと心に刻んだ。
確信は無いがきっと覚えている、そう思った。
僕は扉の中に吸い込まれ、光に包まれて意識を失った。























この物語は僅か十歳にして神を殺し、八人目の『カンピオーネ』になった一人の赤髪の少年の新たなる神話の物語である。









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