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IS インフィニット・ストラトス〜転生者の想いは復讐とともに…………〜
number-1 prologue
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次話
四面をコンクリートで覆われた部屋。
その部屋には窓は一つしかなく、家具もベットとテレビしかない。
今、部屋を照らしているテレビには、一人の男が映っていた。男というよりは、子供っぽさがまだ抜けていない少年といったところだろうか。
その少年――――『織斑一夏』は、女性しか動かせないものを動かした唯一の男である。いや、動かしてしまったといったほうが正しい。
彼の家には連日、マスコミが押しかけていることだろう。
――ギイィ
部屋に一つもうけられたドアから不快な音を立てつつ、一人の男が入ってくる。その手には段ボールが抱えられ、ドサッと置いた音から、中に何かいろいろ入って重そうであるが、軽々と運んでいた。
男がガムテープを剥がし、中に入っているものを一つ一つ取り出していく。
制服上下、分厚い本数冊、薄い本数冊、手紙が一つ。
『夜神鳥麗矢様』
それが男の名前であろうか、手紙にそう宛名が書かれていた。差出人は『織斑千冬』
男――――麗矢がどこか不機嫌になるも、手紙を読んでいく。
『すまないが、うちの弟を守ってはくれないだろうか。私は教師という立場があるため表立って行動するわけにはいかんのだ。今更お前に頼むのも気が引けるが……一つ貸しと思ってくれればいい。
あの時のことはまだ許せそうにはなれないが、その点に関しても善処はする。
織斑千冬 』
麗矢はため息をついた。どうせ拒否しようとこうして制服を送られた。もう、生徒として組み込まれている筈だ。
織斑千冬とはそんな人物なのだ。
もう諦めがついている。しょうがない。決めた。
麗矢は制服に腕を通し、必要なものだけをまとめ、後は寮に送っておく。
そして、テレビを消すとベットの上に置いておいた手紙に火をつけ燃やす。そのままベットも燃やす。
コンクリート製のこの家だが、もう使うことはない。火を消すことはなく、家を立ち去る。
願わくば、ある程度自由であることを願って。
ちなみに麗矢は一つ忘れていたことというより、知らなかったことがある。それは、入学式が明日ということ。今から出ても入学式はすでに終わっているだろう。
まあ、麗矢は気にも留めないだろうが。
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