第32話
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あなたはその間に刀夜氏を連れて逃げて御使堕しの解除をお願いします。
あの天使は御使堕しを解除すれば「一掃」をする意味も無くなります。」
ここで上条はようやく神裂の真意に気づいた。
神裂が時間を稼いている間に、上条が刀夜から御使堕しの儀式場を聞きだしてそれを破壊する。
それが分かった上条は歯を苦しばって神裂の背中を見て言う。
「頼んだぜ、神裂!
必ず御使堕しの儀式場を破壊するからな!!」
上条は刀夜の腕を掴んで海の家へと走っていく。
神の力の視線が上条達へと移すがそれに割り込むように神裂が滑り込む。
「貴方の相手は私です。」
神裂は腰の太刀「七天七刀」の柄に手を伸ばす。
そんな神裂を黙って見ていた神の力だったが、やがてポツリと人外の声で言った。
「――――――q愚劣rw」
ズバン!!と天使の背中が爆発するとそこから水晶を削って作ったような、鋭く荒削りな翼が何十集まり剣山のように飛び出した。
同時に膨大な海水が天使の背中へと殺到する。
神裂は「七天七刀」の柄を強く握りしめるとその後ろで肩を叩かれる。
土御門かと思った神裂だがそこには麻生が立っていた。
「なぜ、あなたがここに!?
土御門はどうしたのですか!?」
「あいつならどこかに行った。
それよりも火織、お前は後ろに下がっていろ。」
なっ、と神裂は麻生の口から出た言葉を聞いて絶句する。
「あなたは自分が何を言っているのか分かっているのですか!?
あいては神の力ですよ!!
聖人である私ですら全力を出しても時間を稼ぐことしかできない相手です!!
確かにあなたは強い、ですが神の力に勝てるほどの強さではない筈です!!」
神の力の目の前にいるのに、それを気にせず麻生の方に身体を向けて話す。
それを聞いても麻生は神裂よりも前に出て神の力を見る。
「何もあれ相手に勝つつもりはない。
ただ、何個か聞きたい事があるからそれを聞いたら下がるよ。」
そう言って麻生は神の力にどんどん近づいていく。
神裂は神の力が麻生に攻撃するかと思ったが神の力は黙って麻生を見つめている。
麻生と神の力との距離が一〇メートルとなったところで麻生は足を止めた。
「お前に聞きたい事がある。
あの時、俺と戦った時にこの力を使わなかった。」
麻生の問いかけに神の力は先ほどの人外の言葉ではなく人間の言葉で答えた。
「解答一。
あなたが犯人
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