GGO編
百六話 Encount
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W(個人防衛用火器)と言うカテゴリに属する銃だ。サブマシンガン寄り少し大きい程度の大きさであるにもかかわらず装弾数が50発と多く、集弾性も高い。弾丸は少々特殊でキリトの使う5.7x28mm弾を使用している。小口径ながら貫通力に優れる、高性能の銃だ。
閑話休題
「伏せてっ!」
後ろから声が響き、リョウは頭を下げた。と、リョウの後方から弾丸が飛んでくる。アイリがM8でぼろマントを撃ったのだ。ぼろマントはすぐ脇に会った柱の陰に入るが……反撃せんとばかりに銃を向けて来る。先程シノンに向けていた……あの拳銃だ。
「っ!アイリ!避けろ!」
「くっ……!」
息の詰まるような声を出して、発射された弾丸をアイリは回避する。あの拳銃の弾丸に当たれば死ぬかもしれない以上、一発も当たれない。
「にゃろっ!」
と、リョウが今度は20o弾に切り替えたXMを立て続けに二発発射する。ぼろマントの隠れる柱に直撃し、粉塵が舞った。
と……
「兄貴!」
後ろから更に、リョウの良く知る物の声。勿論、キリトだ
「おせぇぞキリト!何してた……って今は良いや。シノン持って走れるか!?」
「何とか!」
「うっし……一回逃げるぞ!アイリ、援護頼む!」
「うんっ!」
言うが早いが、アイリは懐から缶ジュースのような形の物体を取り出す。同じものをキリトも取り出し、地面に投げる。スモークグレネードと呼ばれるそれから白い煙が一気に噴き出し、視界を塞ぐ。四人(実質三人だが)はビルの中から飛び出すと、スタジアムを東に回り込むように走り出した。
「でも逃げるって何処へ!?」
アイリの問いに、キリトが返した。
「この先に乗り物のレンタル屋がある!俺はバギーを操縦できるんだ!!」
「すご……」
「そいつは結構!」
言いながら、三人はキリトが出せる限りの速度で走る。
敢えて言うが、リョウが置いて行かれないように跳躍で移動するのに必死だ……と、そのリョウの真横を、凄まじいスピードで大口径の弾丸が通過した。
「っと!?」
「っ!追って来てる……!?」
「面倒くせぇ……相手にすんな!走れ!っつか、彼奴が死銃か!?」
リョウが怒鳴り、それにキリトが答えた。
「あぁ!俺とシノンは彼奴がペイルライダーを殺すのを見た!間違いない、彼奴が死銃だよ!」
「っ……!」
「了解……!」
そのまま走り続けると、正面に壊れかけのネオンサインで[Rent-a-vehicle]の文字が並ぶ看板を掲げた、小さな小屋が見えた。中に飛び込んでモータプールへ入るが……
「な……!」
「マジかよ……」
中にある乗り物の殆どが、全損状態となっていた。その中にはキリトの言う三輪式のバギーも数台あったが、その全てが全損している。
「く……!
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