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【完結】剣製の魔法少女戦記
第一章 無印編
第五話        『なのは、魔法少女になる』
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――リーンッ。

「鈴の音…?」

私がそう感じた時には周りの景色が沼の湿気のこもったような陰気な空間に染まっていく。
これはすぐに結界内に侵入したのだと判断。
そして遠くの方からまるで大型の獣が走り回っているような振動が響いてくる。
私は一度脚を強化して電柱の上に登り、さらに眼を強化してなのはの魔力が感じる方を見るとなにか黒い巨大な丸い魔物になのはは追いかけられていた。
そして、なのはの腕にはフィアとユーノが抱えられている。
ユーノの方がなのはに「あなたには資質があります。どうか力を貸してください!」と言っている。
私はその光景を目にして、

(まさか、なにも知らない女の子に力を託すって言うの? フィアが言っていたようにあの赤いデバイスを…。なのはは争いを好まない性格だ。もし力を手に入れたら取り返しがつかないことになる)

私はそれを阻止するために足をさらに強化して電柱の天辺を何度も飛び跳ねて、なのは達に襲い掛かろうとしている魔物に助走をつけた跳び蹴りをお見舞いした。



◆◇―――――――――◇◆



なのはは、いやユーノとフィアットも正直目の前の光景を疑った。
先ほどまで猛威を振るっていた魔物が空から降ってきた女の子の一蹴りによって後方に吹き飛ばされたのだから。
そしてフワッとした感じで着地し、

「フィア…それになのはも無事だったようね」

女性は安心したような吐息をついた後、こちらに振り向いた。
その女性はシホだった。
その事になのははとても混乱した。

「え? えぇ!? シホちゃん!?」
「とりあえず落ち着きなさい。…あの魔物は私が退治する。フィア! 援護して!」
「わかりました、お姉様!」
「「お姉様!?」」

とりあえず、なのはとユーノはこの際無視してシホはフィアットを肩に乗せて事前に投影していた干将・莫耶を構えた。

「フィア…あの魔物はなに?」
「あれはジュエルシードと言った危険なロストロギアを取り込んで魔物となったものです、お姉様」
「ジュエルシードにロストロギア…まだ事情は分からないけど、とにかく危険物と見て排除してしまって構わないのね?」
「はい! ですがジュエルシードはできれば回収したいものなのです。だから…」
「…了解。なのは、とりあえずあなたは隠れて見ていなさい」
「う、うん…」

なのはにそう伝えシホは干将・莫耶を握る手に力を込めて身体強化も施して突撃した。
当然魔物も応戦しようとして飛び掛ってくる。
だがシホはなんなく双剣をクロスに構え、

「せいッ!」

双剣はいとも容易く魔物を四分割にして、即座に双剣を腰の鞘入れにしまい、振り向きざまに追い討ちをかけるかのように洋弓と四本の矢を投影して四つに分断されていた魔物にそ
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