SAO編−白百合の刃−
SAO2-黒と白
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スナは体半分振り向いた。数秒間沈黙が続いたが、場の空気を切り替えるように歯切れのいい声を出してきた。
「まあ、たいしたことじゃないから気にしなくてよし! 早く行かないと日が暮れちゃうわ」
先に立ったアスナに続いて、キリト、私、ドウセツの順に、街路を歩き始めた。
●
アスナの住む部屋は、目抜き通りから東に折れてすぐのところにある小型ではあるが、美しい造りのメゾネットの三階だった。
凄いな……思わず口が開いてしまう。間抜け面になってないよね?
「しかし……いいのか? その……」
建物の入り口で躊躇しているキリト。今更なによ……ウジウジしていると嫌われるわよ?
「だったら、帰れば? 肉だけ置いて」
「あまりにも冷たすぎだろ? キリカは同性だから遠慮なしに入れるが、アスナの家に異性の俺が入っていいのか?」
「だったら、アスナと私以外の家で、他に料理出来る場所ある?」
「ど、ドウセツの家とかは?」
「何で貴方が私の家に来なければいけないのかしら? 来ても金を置いて行けば考えてあげてもいいわよ。ついでに毒スープ飲ましてあげるから」
「ついでに言えば、私の部屋は客をもてなすような部屋ではないから却下。それでドウセツは途中参加だから、アスナの家が一番なの」
「うぐっ」
キリトは選択肢がなくなったので覚悟を決めて階段を登った。
「でも、ドウセツの家でも良かったんじゃない?」
「嫌」
「さいですか」
ドウセツは素っ気なく長髪を払い私を抜かし、階段を登った。
私も後に続いてドアをくぐったら、思わず口が開いてしまい言葉を失ってしまった。
広いリビング兼ダイニングと、隣接したキッチンには明るい色の木製家具がしつらえられ、統一感のあるモスグリーンのクロス類で飾られている。前にキリトのねぐらに行ったけど、雲泥の差だわ。やっぱり招待する候補として論外だったと実感する。
「……口開いていて、気持ち悪いわ」
「え? あ、あぁー……あ、アスナ! これ、いくらかかっているの?」
ドウセツの指摘に私は恥ずかしさを隠すように慌てて訊ねてしまった。
「んー、部屋と内装を合わせると四千kくらい。着替えてくるからキリト君達はそのへん適当に座ってて」
kが千をあらわす短縮語だから……四千Kは四百万コルか。高いけど……。
「一応、買える値段か……」
「思ったより低かったわね」
「お、お前ら……この部屋と内装、全部買えるのか?」
「だって、最前線に籠ればそれくらいの金額は稼げるじゃん……あぁ、そうだった。無駄使いしているからないのか」
きっと、気に入った剣や怪しい装備品とか買っているから無駄使いしているでしょね。そんな気がする。
「い、いいん
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