九話
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な余裕もあらへんしな」
「…………」
「さて、猿轡ぐらい外したるか」
口を塞いでいたものが取り除かれる。食事以外では久しぶりのことだ。
「ほら、あんたが捕まった事に全然きづいてへんかった友達になんか言ってやったらどうや?」
にやつかせた顔を寄せてくる千草。さて、ここまではほぼ原作通りのようだ。だが、ここからは外れていく、この俺によって。さあ、覚悟を決めよう。
「さっさと下ろせ、この年増」
「なん、やてぇ!」
一瞬でその顔を怒りに染めた千草の命によって、俺は荒々しく地べたに放り捨てられる。足首が隠れる程度の水が顔を濡らす。いい気つけだ。
「鬼共! こざかしい餓鬼共にきつい灸をすえたれ!」
吐き捨てる様にして、その場を去っていく千草。どうやらフェイトもそれに続いたようだ。これで、こちらも行動を起こせる。
「悪いな嬢ちゃん達、召喚者の命やからな、手加減できんのや」
次々と武器を持ちあげていく異形達。対して明日菜達も武器を構えるが、実戦経験に乏しい明日菜とネギは目に見えて震えている。そろそろ、頃合いか。
――同調、開始
「そんな感情は持たなくていい、手加減しないのは此方も同じだ」
「あ?」
――投影、開始! 戦いの歌!
過剰強化によってこの身を拘束していた縄を引きちぎり、すぐさま干将・莫耶を投影し、続き身体強化の魔法を使う。
「お前さ・・・・・・!?」
最後まで言わせない。近くにいた鬼を三体程切り裂いて還し、大きくバックステップをとって明日菜達の元へと移動する。
「健二!?」
「健二さん!」
「久しぶりだな、二人とも。先ほどは心配をかけたようだが、この通りもう大丈夫だ」
敵の手の中から抜け出し、仲間に会えた事で心が安らいでいくのを感じる。特に、明日菜の安堵の表情を見ればなおさらに、だ。
「宮内、健二」
「桜咲刹那か……君が俺をどう思っているかは知らないが、今はそんなことをしている暇ではないだろう。ネギ君、時間が欲しい障壁を張れるか?」
「あ、はい!」
ネギの風花旋風風障壁によって、巨大な風の壁が展開される。正直、ここまで巨大なものを容易く作り出すネギの魔力に嫉妬の念を感じるが、そんなことを今言っている場合ではない。
「さて、作戦会議だ。絶対に近衛を取り戻すぞ」
英雄の息子の仲間に新たなメンバーが加わり、いよいよ反撃へと動き出す!
「いいか? 俺達の目的はあくまでも近衛を救うことだ。それ以外を考えるな」
「はい!」
四人と一匹で行われた作戦会議の結果、単身近衛の奪取へと向かうことになったんネギへと言葉をかける。こで言い聞かせておかないと原作みたいに頭に血がのぼりそうだから
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