暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第11話 盗賊?勘弁してください!!
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、このままで居た方が良いでしょう。

 今の光景は、友達を怒らせた子供が姉の影に隠れ、怒った方は兄に慰められているまさにそれです。そこには兄妹と姉妹の姿が、確かにありました。

 暫く頭を撫でて居ると、アナスタシアの唸り声も止み大人しくなりました。落ち着いたと判断した私は、アナスタシアをモンモランシーの前へ連れて行きます。

「こんな妹だけど、よろしくね」

 私は、モンモランシーの頭を撫でながらお願いしました。モンモランシーは元気に「はい!!」と、返事をしてくれました。

 結局この日は、モンモランシ伯の館に一泊させていただきました。女の子連中は、一緒の部屋でパジャマパーティーらしき物をしていました。なんか、凄い疎外感があります。私の周りには、友人と呼べる男は居ないのでしょうか? ……割と切実です。寂しさのあまり、涙が出て来てしまいました。



 次の日には、伯爵夫人に挨拶をし、ヴァリエール公爵の館に出発します。

 モンモランシ伯爵夫人は護衛として、剣士6人とメイジ2人の計8人をつけてくれました。

 剣士6人は、モンモランシ領出身の信用のおける者達で構成されています。メイジ2人も親が没落貴族で、親の代にモンモランシ伯に拾われた者達だそうです。2人とも火のメイジで、1人はラインメイジもう1人はトライアングルメイジだそうです。

 ラインメイジの名前は、クレマンさん。無愛想で無口な厳ついオジサンですが、私達に接する所作に不器用ながら優しさを感じる人でした。戦闘スタイルは接近戦を主体とし、そのサポートに火系統魔法を使う変わり種です。

 トライアングルメイジの名前は、アルノーさん。いつもニコニコしている気の良いオジサンで、戦闘スタイルは魔法戦を主体とし、接近戦もこなすオールラウンダーです。

 これだけでは、アルノーさんの方が強そうに聞こえますが、戦闘になるとクレマンさんの方が圧倒的に強いそうです。クレマンさんは敵の魔法を見切り接近戦に持ち込む天才で、アルノーさん曰く「魔法が使えなければ、立派なメイジ殺しだ」と言っていました。

 2人とも私達の事を気に入ってくれて、独自の魔法理論を話してくれました。私とディーネは主にクレマンさんから話を聞き、アナスタシアはアルノーさんから主に話を聞かせてもらってました。

 ……2人とも私を坊主とか言って、頭をクシャクシャにするの止めて欲しいです。



 モンモランシ領から出て2日目、急にアルノーさんが話をしなくなりました。アナスタシアはその事で、私に愚痴を言っていました。

 クレマンさんもアルノーさんの様子がおかしい事を、心配していました。

 不安な点もありましたが、旅は行程は問題無く消化されて行きます。そしてようやく、ヴァリエール公爵領に入
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