第七話 幼児期F
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らぁ!? 転移は連続使用できないからもうちょっと待ッ、ぐほぉッ…!!」
『アリシア様! 締まってる! ますたーの首締まってる!? ますたー、ますたぁァァーーー!!!』
なんとか転移して、無事に家には帰れました。
******
「えらい目にあった」
『それ全員のセリフだと思います』
人ってパニックになると、大変だって改めて実感しました。
あの後、怒った妹にぽこぽこ叩かれた。だってミッドで高いところを思い浮かべたら、首都のタワーの頂上ぐらいしか思いつかなかったんだから仕方がないだろ。さすがにミッドで一番高い、管理局の本局に転移するのはまずいと思ってやめたけど。
「あぁー、それにしても癒されるー」
『ますたーってお風呂とか好きですよね』
「まぁね。というかいつも思うけど、機械なのに風呂場にいて故障しないのか?」
『問題ありません。デバイスにはコーティングがされていますからね。魔導師の戦いで、雨の中や時に水の中で魔法を使う場合もありますから』
「なるほど」
そういえば、なのはさんが海の中に落ちてもレイハさん起動していたもんな。改めて思うけど、この世界の技術力ってすごいよなー。
ふぅ…。それにしても身体が冷えたからお風呂に入ることにしたが、正解だったな。芯までぽかぽかしてきた。異世界に転生しても、こういう日本人の精神は受け継がれるものなんかね。
「にしても、アリシア遅いな」
『部屋の方で何かごそごそしていたみたいですね。もう少し時間がかかるのではないでしょうか』
……まぁどうせ風呂には来るんだろうし、大丈夫か。ならもう少し湯船を1人で堪能しておくかな。
「しっかし転移したら、少しとはいえ、ラグができるのはなんとかならないかなー」
『連続使用はできないとはいえ、破格のレアスキルだと思いますが』
「そりゃそうだけどさ。でも俺としては、影分身の術ごっことかしてみたかった」
『使い方しょぼッ!』
うっさい。けど練習はしておくか。もしかしたら発動時間を短縮出来るかもしれないしな。
日常生活とかなら問題ないけど、もし緊急事態や戦闘が起こってしまった場合、致命的なことになる可能性はないとはいえないんだし。……ん?
「お兄ちゃん見て見て! おもちゃ箱にあひるさんがいたんだよ!」
アリシアが元気よく風呂場に突入してきた。部屋でごそごそって、お風呂用具を発掘していたのか。妹は黄色いあひるを両手に持って、にこにことこちらに走ってきた。うちの妹も結構風呂好きだから、はしゃいでいるなー。あはは……走ってきた?
「アリシア! 風呂場は滑りやすいから」
「あ」
「あ、じゃねぇぇェエエエェェ!!!」
お風呂場ではしゃぐのは大変危
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