第七話 幼児期F
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意味だ」
『それ絶対違う気がするのですが!?』
本来の意味よりこっちの方が、俺はなんかいいと思う。どっかの海兵じいちゃんと主人公さんみたいなのよりましだろ。風船でふわふわ浮かぶのは、ちと憧れるが。アリシアは俺の説明を聞いて、ごくりと唾を飲み込んだ。
「風を感じるって……すごいんだね」
『え、納得するの?』
「そうだ。風を真に感じるのは大変だが、それを感じられた時の爽快感はたまらないものなんだぜ」
「風ぱわーだ」
「そうそう風パワーだ」
さすが、我が妹。まさに以心伝心だな!
『もうこの双子の思考回路の方がすごい気がします』
「それほどでも」
『ほめてない』
******
そんなこんなで、一緒に風を感じる方法を考えることにしました。
「風を感じられそうなのってなんかないかね」
「風…。あっ、鳥さんになれたら気持ちよさそう」
おぉ、鳥か。確かにあんな風に大空を飛んでいる姿を見ると気持ちよさそうだよな。でもさすがに鳥にはなれないな。鳥人間コンテストとか、鳥人とかあったけど、参考にしたらまずいだろう。
「ここは1つ、いつもふよふよ浮いてるコーラルさん。風はどんな感じですか?」
『え、ここで僕に振るのですか。えーと、機械なのでそういうのはなんとも。むしろ風が吹いたらどっかに飛んで行きそうで大変な部分が多いですね』
「夢のないお答えありがとうございます」
『泣きますよ!?』
冗談だ。リアクションが面白いからつい。
「あ、でも大きな鳥とかなら乗れるかね?」
「大きな鳥さん!」
「そうそう。あるいはドラゴンとかなら迫力もあって、もっとすごそうだ」
「わぁー」
2人で想像を膨らませる。確か第3期でキャロさんがドラゴンに乗っていたはずだから、実現可能かといえば可能だよな。さすがは次元世界。召喚魔法とかもあったはずだし、やっぱりファンタジーって夢が広がるな。
「お兄ちゃん、私も乗ってみたい!」
「俺も乗ってみたいな。そしていつかこのセリフも言ってみたい」
「どんなセリフ?」
ドラゴンに乗る時のセリフと言えば、あれだろう。
「サラマンダーよりはやーい」
「はやーい」
『……サラマンダーに何かあったのですか』
いえ、本当にただの迷言です。
「というか、今できる話をしよう。俺は今日風を感じたいんだ」
『さんざん話を右往左往させたのは、ますたーじゃ…』
「……コーラルは何かいい案とかある?」
なんだかんだ言って、一緒に考えてくれる相棒です。コーラルはしばし無言になったが、何かを思いついたのか、ピカッと緑の光が点滅した。ちょっとご機嫌そうな雰囲気だ。
『ますたー、ますたー! すっごくいい案があり
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