暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第10話 妹の魔法と招待状?
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シアの才能を喜んでいる様です。

 私の時もディーネの訓練を見ていたので、早くスムーズに訓練を消化出来たと言う自負がありました。しかしアナスタシアは、私よりも遥かに早く訓練を消化したのです。正直に言わせてもらえば、この事実を私は直ぐに信じられませんでした。

 後になってアナスタシアから聞き出して分かった事ですが、彼女は以前から入念に魔法訓練の準備を進めていたそうです。

 書庫の鍵を母上にねだり入室を認めさせた事から始まり、必死に文字を覚え私が読んでいた本を調べて読み込み理解したそうです。ルーン文字も「全部じゃないけど覚えた」と言われた時は、流石にちょっと凹みました。

 ディーネや私の例から、魔法は力の流れが大切と知っていたので、その対策も講じていました。ディーネに椅子の上で抱っこされている時に、ねだって《念力》を使わせ力の流れを感じる訓練をしていました。(当時、私生活で杖を持つ事を許され浮かれていたディーネは、妹にねだられるままに《念力》を使ってしまった)

 もう一つ大切なのはイメージですが、こちらもキッチリ対策を講じていました。イメージ的に優れているのは、いきなり全ての属性を成功させた私のイメージと判断したアナスタシアは、私からイメージの内容を聞き出していました。(しかも私は言葉だけでは不十分と思い、で〇じろう先生の様に遊びながら面白おかしく教えてしまった)

 結果として碌に母上の説明も聞かずに、全ての魔法を一発成功させたのです。そしてアナスタシアの属性基準は、母と全く同じ風>水>火>土であると判明しました。

 何故こんな幼子が、ここまでの事が出来たのでしょうか?

 私はそれが理解出来ずに、頭を抱えてしまいました。



注 その原因は、家族の中でアナスタシアと最も長い時間を過ごしたギルバートだ。(シルフィアは政務があるので、割ける時間に限界がある)

 このハルケギニアでギルバートは、自身の存在を異物と考えている。それが原因で「この滅びゆく世界に、運命を変える一つの因子たれ」の言葉を実践する事に、必死になっていた。その感情は他人と接触する時も無意識に現れ、他人にあと一歩を踏みこませない雰囲気が僅かにあった。それをアナスタシアは、敏感に感じ取ってしまったのだ。

 そしてその事に、マギの分の精神年齢の高さが拍車をかけた。ディーネは、ギルバートに姉上と呼ばれる事に居心地の悪さを感じていたが、それ以上に“ギルバートの姉で居たい”と言う感情があった。だから姉として、自分の方が上である事を証明する為に必死に努力をしたのだ。その努力が、アナスタシアと関わる時間を削ってしまったのだから皮肉な話だ。また実母との死別が年相応な甘えを消し去り、普通では考えられない程に精神年齢が上がってしまった。

 母である
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