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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第百十八話 思いだけでも、力だけでも
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しね」
「ええ」
ダイターンとライディーンも母艦に戻る。そしてロンド=ベルはすぐにアラスカへと向かうのであった。
プラントではこの時最高評議会議長が交代していた。選挙の結果国防委員長であるパトリック=ザラが議長に選ばれたのである。
「ふむ」
パトリックは議長室の椅子に座った。その前には前議長であるシーゲル=クラインがいた。
「どうだ、議長の椅子は」
「座り心地はよくないな」
パトリックはその質問に対してこう返した。
「色々と重みを感じる。わかっていたことだが」
「その言葉を聞いて安心した」
シーゲルはその言葉を待っていたのだ。
「ここで御前が座り心地がいいと言っていたら私は暗澹たる気持ちになっていた」
「安心してくれ、シーゲル」
パトリックはその言葉に笑みを見せてきた。
「私とて国家を預かる者としての重みは知っているつもりだ。ましてや今は危急存亡の時だからな」
「ああ」
「オペレーション=スピットブレイクを発動させる」
パトリックは言った。
「攻撃目標はアラスカだ」
「アラスカ!?パナマではないのか」
当初の予定ではパナマの筈であった。パトリックもそう思っていた。だが彼はここに来てそう言ったのであった。パナマであると。
「まずは謝っておこう」
「パトリック、どういうことだ」
「敵を欺くにはまず味方からだ。だから私は今まで真の攻撃目標を隠していた」
「そうだったのか」
「アラスカを陥落させる。そして連邦に講和を迫る」
「それを圧力にしてか」
「これならば問題はあるまい」
そう述べたうえでシーゲルに問う。
「プラントの独立もな。どうだ」
「確かにな」
シーゲルもそれに頷くものを見ていた。
「それならば。講和も可能だ」
「この戦いにはプラントの未来がかかっている。何としてもやり遂げる」
「そうか。では頼むぞ」
「ああ、任せてくれ。ではすぐに作戦を発動させる」
「うむ」
「プラントの為に」
その目が強く光った。パトリックもまたプラントの為に動いていた。だがパトリックも、そしてシーゲルも気付いてはいなかった。彼等が愛するプラントの中にそのプラントを滅ぼそうとする者がいることに。気付いているのはラクスだけであった。
「そうですか。ニコル=アマルフィは生きているのですか」
「まだ未確認情報ですが」
ラクスは自室のノートパソコンでマルキオと連絡をとっていた。
「シュウ殿のお話ですと今は南方の島にいるようです」
「それは何よりです」
ラクスはそれを聞いて顔をにこやかにさせていた。
「彼もまた必要な人材ですから」
「はい、プラントを救う為に」
「そしてその後のプラントの為に」
ラクスはプラントの将来のことも考えていた。だからこそニコルの生存を喜んでいたのである。
「ところでラクス
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