第百十六話 運命の歯車
[6/20]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
司令は無理をされないようにとも仰っている」
「ふふふ、わかった」
シャピロはそれを聞いたうえで同じ笑みを強くさせた。
「では適度に戦わせてもらおう。それでいいな」
「暫くこの太平洋で頑張ってもらいたいとも仰っている」
「ほう、ここでか」
「そうだ。今ここには戦力が少ない」
三輪が日本に戦力を集中させているせいである。その弊害がここにも出ていた。
「好きなだけ暴れられる」
「できれば地球への橋頭堡を作りたい」
ロゼは言う。
「それが司令のお考えだ」
「ではいい場所が一つある」
「そこは?」
「ハワイだ。一度あそこで奴等と戦ったな」
「あの島か」
「そうだ。あそこなら問題はあるまい」
「確かにな」
ハワイの地理的重要性にはロゼも気付いていた。
「ではそこを攻めるよう司令に進言する。それが通ったならば」
「すぐに向かう。いいな」
「頼む。では今は」
「ロンド=ベルの相手をする。ではな」
「待て」
「まだ何かあるのか?」
モニターのロゼを見上げて問う。
「今そちらに向かっているのはロンド=ベルだけではない」
「!?ミケーネの別働隊か?」
「違う、ザフトだ」
ロゼは言った。
「あのコーディネイターという者達も来ている。数は僅かだが」
「ではそちらも叩くとしよう」
シャピロは何もないといった様子で述べた。
「それで問題はないな」
「コーディネイターは手強いらしいが」
「何、所詮は人間だ」
シャピロはロゼの言葉を一笑に伏した。
「人間ならばどうということはない。私にとってはな」
「そうか」
ロゼはその言葉には何か言いたげであったが言うことはなかった。
「では任せる。いいな」
「わかった。それではな」
二人は別れた。そこで部下達からシャピロに報告があがってきた。
「前方からロンド=ベル、そして後方から」
「ザフトだな」
「どうされますか?」
「このまま陣を整えろ」
シャピロはすぐに指示を下した。
「海の上でだ、いいな」
「海の上で」
「我等は空を動けるものばかりだ。それに対してロンド=ベル、ザフトは地上でしか動けないものも多い。そこを衝く」
「それでは」
「そうだ、敵の弱点を攻める」
それがシャピロの作戦であった。
「わかったな」
「了解」
「それでは」
ロンド=ベルを迎え撃とうと待ち構える。その前からロンド=ベルが姿を現わした。既にマシンが次々に発進してきていた。
「チッ、嫌な奴がいるな」
忍は敵の中心にいる艦を見て舌打ちした。
「シャピロの野郎かよ」
「構うことはないさ」
沙羅はそんな忍に言う。
「ここでやっちまえばいいんだからね」
きっとしてシャピロの艦を見据えていた。
「やるよ、今度こそ」
「待て沙羅」
だがここで亮が言う。
「何だ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ