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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第百七話 原種の胎動
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にもな」
「それが戦争ですか」
「やらなきゃこっちがやられるってのは確かにあるな」
「そうですか」
「まあ今は勝った。またすぐに別の戦いがあるだろうけどそれは喜ばなくちゃな」
「喜ぶって」
「生き残ったことにな。それならいいだろ」
サンシローが話に入ってきた。
「帰ったら一緒にキャッチボールでもしようぜ」
「おっ、若き天才ピッチャーのボールをか」
「おう、黄金の左腕の力見せてやるぜ」
「他にもアムロ中佐や宙君もいるしね」
「御二人も野球を!?」
「って知らないのか」
サンシローはキョトンとするキラを見て思わず声をあげた。マリューやムウも少し驚いていた。
「アムロ中佐っていえば」
「弁慶君とバッテリーで」
「弁慶さんが野球部のキャプテンだってのは知ってますけど」
「って知らないの」
「私でも知っていますが」
ナタルも真剣な顔で応える。
「アムロ中佐といえば」
「申し訳ないですけど本当に何が何なのか」
「じゃあ俺のことも知らないのか!?」
「君も!?」
キラは勝平の言葉にもまだキョトンとしていた。
「レトラーデさんなんか鯉のチームでさ」
「懐かしいわね、何か」
「!?」
だがキラは余計にわからないといった顔をするばかりであった。首も傾げていた。
「悪いけれど本当に話がわからないけれど」
「野球とか知らないの?」
「僕一応鷲が好きなんですけど」
「リーグが違うの」
「ええ、それに何か昔の話みたいですし」
「巨人の栄光は昔になりけり、なのね」
「まあそんなものドブに捨てても構わんがな」
何だかんだで戦場の緊張は解けていた。ロンド=ベルはマシンを戦艦に収めてオービットに戻った。それを遠くから見る一つの影があった。
それはピエロであった。機械の。ピエロは銀河の中でロンド=ベルを見ながら何かを言っていた。
「機界最強七原種共同作戦」
遠くなっているロンド=ベルはそれに気付く筈もない。ピエロもそれがわかっているのか誰に言い聞かせるわけでもなく言っていた。
「条件全て完了。作戦開始よし」
そしてまた言った。
「成功の確率九九・九七パーセント。不確定要素ゼロ」
そう言い残して闇の中に消えた。後には何もいなかった。

第百七話完

2006・8・1
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