第百七話 原種の胎動
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三機の青いマシンが連なった。
「まずは!」
最初はウェルナーが遠距離射撃を放つ。それで忽ち数機撃ち抜かれる。
「そして!」
今度はカールが。ビームライフルを放つ。それでまた数機。
「これで止めだあっ!」
残った敵はダンがレーザーソードで斬り払う。彼等も見事な連携プレイを見せていた。
「何か前の戦いの時よりも強くなっているな」
トマーシュはロンド=ベルの戦いぶりを見て思わず呟いた。
「俺も何か手持ちぶたさだな」
「おいおい、何言ってるんだ」
そんな彼にオデロが声をかけてきた。
「敵は多いんだからな、御前も頼むぜ」
「しかしな」
「ウッソやジュンコさんもいるけどな、俺達も頑張らなくちゃいけないんだ」
「それはそうだけどな」
「折角ガンダムに乗ってるんだ、やるぜ」
「ああ。ところでガンダムって言えば」
「ガンダムファイターは別に気にするなよ」
「違うよ、あのキラって奴だけどな」
「あいつか?」
「何気にいい動きをするな。あれがコーディネイターか」
「そうなんだろうな」
「邪魔するなら!」
キラはストライクで目の前の円盤の小隊にあたっていた。
「これで!」
ビームライフルを連射する。派手でいながら無駄のない動きで敵を次々に撃ち抜いていく。
爆発が起こる。彼はその爆発を見てあることに気付いた。
「あれっ、これは中に人がいない」
「ああ、そうしたものもある」
それに大介が答えた。
「無人機ですか」
「そうさ。バルマーや暗黒ホラー軍団がよく使うんだ」
「それで敵の消耗を図る」
「そういうことだ。だからこうしてた敵はすぐに撃ち抜いていい」
「はい」
「もっとも敵もそう簡単には死にはしない。何度でも来るから用心するんだ」
人を殺すことを躊躇うキラに対する言葉だった。彼はさらに戦いに入っていく。そんな彼を気遣う言葉であった。
「ふむ、今日はこの辺りだな」
ダンケルが戦局を見て言った。
「そろそろ引き揚げるべきだと思うが」
「そうだな」
アシモフがそれに頷いた。
「潮時だ」
「では下がるか」
キラーも言った。
「今日はほんの前哨戦だしな」
「だが次は違うぞ」
デスモントの目は戦意で燃えていた。
「決戦だ。わかっているな」
「うむ、今度こそな」
「ロンド=ベル、そして地球を」
「倒し、征服する」
「我等の未来の為に」
彼等は残った戦力を収容して戦場を離脱した。戦いはこれで終わったのであった。
「敵が逃げていきやがるな」
「終わったんですね」
キラは甲児に問うた。
「ああ、一応はな。けれど息の根を止めたわけじゃねえから」
「また来ますか」
「多分な。すぐにでも」
「そしてまた戦って」
「まっ、それが戦争ってやつだ」
ムウがキラに対して言った。
「そんなに深く
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