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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第102話:エリーゼ・シュミット、退院す
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するとドアが開いて、姉ちゃんの主治医の先生が
病室に入ってきた。

「これは、ご両親と・・・弟さんでしたね。
 本日は退院おめでとうございます」
 
「先生、娘を助けて頂いてありがとうございます」

父さんの言葉に合わせて、俺と母さんも先生に頭を下げる。

「どうか頭を上げてください。真にエリーゼさんを救われたのは
 弟さんたちですし、私のしたことは医師として当然のことですから」

先生はそう言って、深く頭を下げたままの父さんの肩に手を置いた。
父さんは顔を上げると、先生の手を強く握った。

「それでも先生は娘の命の恩人です」

「そう言っていただけると、私もうれしいですよ」

先生は父さんのそばから、姉ちゃんのベッドの方に歩み寄る。

「シュミットさん。調子はよさそうですね」

「はい。今すぐにでも走りだせそうなくらいです」

姉ちゃんの言葉に、先生は声を上げて笑った。

「それは結構。今日で退院ですし、お元気なのは何よりです」

そこまで言って、先生の顔が真剣な表情に変わる。

「ですが、まだまだ歩行訓練も始まったばかりです。
 くれぐれも無理はなさらないように」

「はい。判っています」

先生の真剣な口調に、姉ちゃんも真剣な表情で頷いていた。

「だといいのですが、あなたはすぐに無理をしますからね。
 ご両親にもきちんと見守っていただかなくては」

先生はニヤニヤと笑いながらそう言うと、何かを思い出したように手を打った。

「ここに来た本来の目的を忘れるところでした。
 お父さんとお母さんにお話ししておきたいことがありますので、
 別室にお越しいただけますか?」

先生の言葉に父さんと母さんは不安そうな表情を浮かべる。

「先生、娘の容体でなにか・・・」

先生は父さんや母さんの顔を見て、一瞬驚いた表情をすると、
すぐに苦笑を浮かべて顔の前で手を振る。

「いえいえ、そうではないんです。
 退院してから気をつけて頂きたいことがありますので
 1時間ほどお話したいんですよ」

「そういうことですか。判りました」

父さんはそう言って先生に向かって頷くと、俺の方に向き直る。

「ゲオルグ。私と母さんは先生と話してくるから、頼むな」

父さんの言葉に俺が頷くと、父さんと母さんは先生の後に続いて
病室を出て行った。
俺はその背中を見送って、大きく息を吐くと窓際に立って外の景色を眺めた。
部屋の中は暖房が効いていて暖かいのだが、窓際は外気の冷たさが
薄いガラスを通して伝わってくるのか、少し肌寒かった。

「ゲオルグ、今日は仕事じゃなかったの?」

後ろから聞こえてきた声に、姉ちゃんの方を振り返る。

「今日はもと
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