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ソードアート・オンラインーツインズー
SAO編−白百合の刃−
SAO1-氷の漆黒
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いわ」

 それと、どこか印象に残る声。

「苦労しているわね、アスナ。ギルドやめて、ソロになったらどうかしら?」

 長すぎる黒髪に、全身漆黒と蒼色に彩られた和風チックな服装。まるで、雪の世界に光臨した大和撫子。そんな美少女が私達の目の前に現れた。

「ド、ドウセツ?」

 アスナはここに現れることを想像にしてなかったので、驚きながら彼女の名前、ドウセツを呼ぶ。

「ドウセツ!」

 しかし、驚く以外にも名を呼ぶ人がいた。眼鏡で嫌味そうな黒髪の護衛Cがドウセツに、怒りに近い|憎々(にくにく)しげに声を発した。

「ドウセツ! 貴様はアスナ副団長に泥を塗った『裏切り者』が安々とアスナ副団長のところへ現れるな!」
「エギルさん。取引お願いします」
「お、おう……」

 ドウセツさんは護衛Cの言葉を無視して、エギルに買い取りをする。護衛Cのことなんか目に入っていなかった。
 無愛想と言うか、マイペースと言うか、クールな人。変わっていない、初めて会った時も彼女はそうだった。
 無視された護衛Cは、無視されたことに油が注がれ、冷静に対照出来ずに勢いづいて叫んだように発した。

「き、貴様ァ! 『ビーター』のくせに、我々やアスナ様を裏切ったくせに、冷ました顔をしてムカつくんだよ!! 」
「うるさいわね、ストロングス。貴方が言う、『ビーター』って比較したところでなに? 現実世界にしても、ゲームにしても、不平等あってこそ成り立つものでしょ?」
「黙れ!」

『ビーター』
『ビーター』は先ほどのベーターテスターに、ズルする奴を指す『チーター』を掛け合わせた言葉。ソードアート・オンラインの悪罵として使われている。自分達だけ有利でずるいという妬みであるんだけど、仕方ないものか。この世界はゲームだけど、遊びではなくなった。自分だけ良いの持っていてずるいって思うのは仕方ないかもしれない。
 それにしてもドウセツはブレることなく冷静に言う。

「黙ってほしいのは貴方よ。うるさいだけ。それに『ビーター』に嫉妬したり、私に怨みを抱いたりする暇があれば力をつけなさいよ。それと、もう少し冷静対処できたら? あ、出来ない性格だったわね。無駄に声がうるさいだけの必要ない猛犬さんだったね、失礼」
「き、貴様ぁぁぁぁぁっ!!」

 流石にこの状況は不味いと思ったのか、アスナが宥めようとする。

「ストロングス。ドウセツは悪気があったわけじゃないのよ」
「悪気があって言ったわ」
「ドウセツ!」

 あまりにもクールかつ自分を突き通す態度に私もキリトも呆然とするしかなかった。

「と、ともかく護衛の皆さん。今日はここで帰りなさい! 副団長として命令します!」

 ガシッっと、左手でキリトの手を掴んで、右手でドウ
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