SAO編−白百合の刃−
SAO1-氷の漆黒
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ったわ。
それなら、私の部屋か。あ、でも私も人を招くような部屋じゃないんだよなぁ……。
どこで調理するか悩んでいるのを見越したアスナは、ありがたい提案を発言してくれた。
「じゃあ、今回だけ、食材に免じてわたしの部屋を提供してあげなくもないけど」
「是非ともお願い致します!」
「お、おい。つかお前は少し遠慮しろよ……」
言っておくけど、選択はそれしかないの。アスナの家で食べるほうがいいんだって。だから私は遠慮などしない。兄は戸惑っているけど、反対したら元の項もないのよ。
そういうことで、今晩はアスナの家でお食事会を開くことに決定。すると、アスナは護衛ギルドメンバーABCの三人に向き直って、命じた。
「今日はここから直接『セリムブルグ』まで転移するから、護衛はもういいです。お疲れ様」
思ったんだけどさ、護衛いるの? ABC?
それはともかく、アスナの命に、護衛Aが気にくわない様子でいた。……いや、正確に言えばキリトが気にくわないみたいでいた。彼の視線はアスナではなく、キリトにまるでゴミを見るような眼をしていた。それでも、アスナの命じには、賛成できないことは同じか。
そして、護衛Aは我慢の限界に達したとでも言うように荒々しい言葉を発した。
「ア……アスナ様! こんなスラムに足をお運びになるだけに留まらず、素性の知れぬ奴らを自宅に伴うなどと、とんでもない事です!」
護衛Aはなんか口調と容姿も合わさって、ネチネチしてそう。よくて噛ませ役、悪くてやられ役。あれ、一緒か。
ともかく、様づけ相当にアスナはうんざりとした表情である。
「キリト君はね、腕だけは確かだわ。それに……」
ちらっと私の方を見て、向き直した。
「彼女も腕はあるのよ。多分あなたより十はレベルが上よ、クラディール」
護衛Aはクラディールと言うのか。と言うか可愛い上げすぎじゃないですか? 私はそんなに強くはないですよ。
ゴミ扱いに似た私達双子の強さを聞かれた、護衛Aことクラディールは信じられない様子でいた。
「な、何を馬鹿な! 私がこんな奴に劣るなどと……!」
そう言われても、嘘はついていない。私はともかく、キリトは『ソードアート・オンライン』の『ベーターテスター』なんだ。それは、もう、腕も確かで、情報も持っている。そんなキリトに、私は兄の経験をもとにマネして覚えて、独自の解釈を得て、ソロになってここまでたどり着けることができた。
「だが、アス」
諦めが悪いのか、理由つけて、どうにかキリトと一緒にいるのを避けようとする言葉をかけた時。
「騒がしいのだけど?」
透き通った、雪の結晶のような綺麗な声色が響き耳に入る。
「醜い争いなら、私のいないところでやってほし
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