SAO編−白百合の刃−
SAO1-氷の漆黒
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たわ」
「なぬっ!」
キリトは驚き。
「なん……だと!?」
私は少々大げに驚いた。ちょっとわざとらしくしてしまったが、驚いたことには変わりない。これは期待大だ。だって、アスナが言っていることは結果、ラグー・ラビットの肉を料理出来るって言うことになるんだから。
熟練度はスキルを使用する度に気が遠くなるほどの遅々とした速度で上昇してゆき、最終的に熟年度1000に達したところで完全習得となる。ちなみに経験値によって上昇するレベルはそれとはまた別で、レベルアップで上昇するのはHPと筋肉、敏捷力のステータス、それにスキルスロットと言う習得可能スキル限度数だけだ。
私は現在、十二のスキルスロットを持つが、完全習得に達しているのはカタナスキルと、一ヶ月くらい前にコンプリートした裁縫スキルに、特集で“一部しか知らないスキル”の三つだけである。
キリトは戦闘の役に立たないスキルをつぎ込んだと思っているけど、そのおかげで食べられるかもしれないのよ? 戦闘以外のスキルをバカにしちゃいけないよ。
「よし、その腕を」
「アスナさん、いえ、アスナ様!!」
「おい、お前!」
「キリトは黙ってて、女装が似合う顔立ちのくせに!」
「今関係ないだろそれ!」
「別の人に作って貰えって言ってるの!」
「さっきの言っていることと絶対に違うよな?」
私だってラグー・ラビットの肉を食べたいんだから、こういうのはレディーファーストって言うでしょ? ちょっと我慢して。
私はアイテムウィンドウを他人にも見える可視モードにして示した。いぶかしげに覗きこんだアスナさん、いやアスナ様は、表示されているアイテム名を一瞥するや眼を丸くしてしまった。
「うわっ! こ……これ、S級食材!?」
「実はキリトも持っているんです、生意気ですよね〜」
「生意気関係ないだろ」
いや、生意気なところあるよ、キリト。
「そ・こ・で、アスナさんにはラグー・ラビットの肉を調理できませんかね? 取引はキリトのラグー・ラビットの肉を食べていいですから」
「それは取引とは言わないだろ。アスナ、こいつの言うことなんか、まったく聞かなくていいからな」
「ちょっと、それじゃ取り引き出来ないじゃない! たかがラグー・ラビットの肉でしょ!?」
「勝手なこと言うな! つか、それは取引じゃないだろ!」
剣と剣が交差し火花が散すように双子の兄妹は睨み合った。他所から見ればソロプレイヤー同士のケンカに見えるが、私達兄妹はケンカじゃなくケンカ風はただある。ケンカ風はケンカと違って、すぐに仲良くなれるし、からかいとケンカの境みたいなものだ。
だから、からかうのもこのへんにしようかと思ったら、
「二人共! こんなところでケ
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