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SAO編−白百合の刃−
SAO1-氷の漆黒
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「良いから紹介してよ」

 相手が誰だろうが、知っていたとしても。私に紹介するのが兄の役目だと勝手に思うんだけどなー。なんて、良く見ればキリトの言う通り、知っている人物でした。

「ボス戦で何回か顔合わせているだろ? まぁ、紹介するか、『血盟騎士団』のアスナだ。で、アスナ、こっちは俺と同じソロプレイヤーのキリカ」
「いや、知っていたし、会話もしたことあるから。それもこれもキリトのせい」
「なんでだよ、おい」

 理不尽にキリトのせいにして、アスナの方へ視線を向ける。
 純白と真紅に彩られたその騎士服、誰もが認める最強のプレイヤーギルド『血聖騎士団』『Knights of the Blood』の頭文字を取ってKoBとも呼ばれる。そしてアスナと言えば、そのギルドにおいて副団長を務めているという、凄腕のプレイヤー。細剣述は『閃光』と異名を持っている。

「うちのキリトがお世話になっていますー。こいつ生意気ですみませんね〜。迷惑かけていませんか?」
「なんで、近所のおばさんぽくなっているんだよ。あ、気をつけろよ、アスナ。こいつ見た目はいいが、ぶっちゃけ中身はざけぶっ!?」

 余計なこと+キリトのくせに=で、問題にならない力加減で腹に肘打ちを喰らわせた。ちょっと黙ってほしいな。始めが肝心なんだから。
 そんなやり取りにアスナは苦笑いしながら話しかけてくれた。

「キリト君には、そ、その……いろいろとお世話になっています」

 まぁ、ボス戦とかソロプレイヤーとギルドは協力するけど……。な、何でほんのり頬が赤くなっているの? ま、まさか!?

「ふんっ!」
「ごほっ」

 再び問題ならない程度に腹に肘打ちをキリトに喰らわせた。

「お、おい! さっきから何するんだよ!」
「悟りなさい」
「ど、どう言うことだよ……っ!」

 残念ながら、アスナさんはすでにフラグがかかってしまったようだ。
 く、くそっ! うらやましい……じゃなくて、恋愛は自由だけど、ここはギャルゲーじゃないのよ! 現実世界ではモテなかったキリトが、こんなどこの二次元にいてもヒロイン美人のアスナから好意を抱いているなんて、なんか理不尽!
 だけど仕方ない。本当に仕方がなく、私は応援しているよ。でも、しぶしぶね!
 アスナ、頑張ってね。相手は鈍感だと思うけど。フラれたら私のところに来てね。へこませるくらいにしてやるから。

「ところでなによ、シェフどうこうって」
「あ、そうだった。お前、今、料理スキルの熟年度どのへん?」

 どうやらキリトにとって、ラグー・ラビットの肉の扱えるシェフかもしれない。それは私にとっても同じになる。
 キリトの問いに、彼女は不敵な笑みを滲ませると答えた。

「聞いて驚きなさい、先週にコンプリートし
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