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対決!!天本博士対クラウン
第五十七話
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                 第五十七話  帰ってみると
 久し振りに楽しい一日を過ごした小田切君。だがその家への帰り道は非常に暗鬱な気分にあった。
「やれやれ」
 その理由は自分でもわかっている。わかりたくもないがわかっていた。
 博士が戻って来たからだ。そのことを思うとどうしようもないのだ。
 それでも家に帰ると。タロとライゾウが出迎える。二匹も非常に暗い顔をしている。
「もう知ってるんだ」
「当然だよ」
「帰って来たんだな、遂に」
 タロとライゾウはそれぞれ不機嫌そのものの顔で小田切君に述べてきた。
「ニュースになってるのかな」
「それどころじゃないよ」
「何なら見るかい?」
 ライゾウが小田切君にテレビを見るように勧めてきた。
「あの博士が何をしたのか」
「平壌破壊したんだっけ」
「それだけじゃないんだよな、これが」
 ライゾウはそう言葉を返す。
「そんな甘いものじゃ」
「他に何かしたんだ」
 嫌な予感が胸に満ちる。またそれをどうしても否定できないのだった。
「何かどころじゃなくて」
「本当に見てみなよ」
 ライゾウがテレビのリモコンを押す。すると特番が出て来たのであった。
「皆さん、御覧下さい!」
 いきなりキャスターが絶叫していた。
「この有様を!これがこの世の出来事なんでしょうか!」
「博士、今度は何したんだ?」
 小田切君はまずそう思った。それから画面を見てみると。
 東京が恐ろしいことになっていたのだった。ゴキブリみたいな改造人間らしくものが飛び回り人々を襲っていたのだ。
「仮○ライ○ー剣じゃないよね」
「ああ、最終回間際ね」
「そういえばそっくりだよな」
 二匹は小田切君の言葉に応える。彼等もその番組のことは知っているのだ。
「けれど残念だけれど違うから」
「否定したいのはわかるけれど」
「じゃあこれはやっぱり博士が」
「この騒動の中心にいるのはやはり!」
「はーーーーーーっはっはっはっはっはっはっはっは!!」
 最も聞きたくない笑い声が聞こえてきた。
「あの博士です!」
「久し振りだな日本の諸君!」
 国会議事堂の一番上にマントを羽織り高笑いを浮かべているのは。博士だった。
「わしは帰って来た!これはその挨拶だ!」
「今悪が!災厄が我が国に降り注いできました!」
 ニュースキャスターはそのゴキブリに襲われながらも叫び続けている。
「このゴッキローチ軍団が皆と遊んでくれる!遠慮はいらんぞ!」
「早くこの博士を何とかしないと!さもないと我々は・・・・・・うわーーーーーーーっ!!」
 放送が中断した。画面が壊れてしまった。
「・・・・・・何がどうなったんだろう」
「考えると怖いっていうか」
「考えたくないぞ、そんなの」
 小田切君と
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