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鋼殻のレギオス IFの物語
二十話・前編
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に上がる声は多くの歓声と僅かな悲鳴。救護スタッフが大急ぎで走り出していく。
 
 会場に声が響き渡る。


『―――勝者、レイフォン・アルセイフ!!』


 此度の天剣授受者決定戦は今この時を持って成功(しっぱい)を告げた。
 















 ―――どこかの街中―――

「勝負終わったってさー」「どっちが勝ったんだよ? やっぱルッケンスか?」「違うわ。レイフォンて子よ」「おいおいまじかー。二人目出たらスゲーって思ってたのになー」「少年の方は確か、四年前の大会の優勝者らしいのう」「すごーい。かっこいー」「あんたも頑張りさないよ坊や」「って事は天剣決まったのか。今日は式典かねぇ」「怪我負ってるらしいしどうだろうな」「ルッケンスの奴は片手片足がサヨナラしたらしい。今病院だそうだ」「うわ、ぶるっとした」「―――おう、色々話してるな皆さん」「まあね」「あんたも何か用?」「酒ならあるぞ。飲むか兄ちゃん」「そうだな頂くよ。―――そういや、あんたらこんな話は知ってるか?」「あん?」「いや何、俺もダチから聞いた話なんだけどよ。信憑性は確かだぜ」「もったいぶらずに話しなさんな」「そうよ。気になるじゃない」「悪い悪い。いやさ――――」



―――今回の新しい天剣が、闇試合に出てる犯罪者って話だよ。


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