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対決!!天本博士対クラウン
第四百七十七話

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               第四百七十七話  美奈子の言うオペラ
 タロ達がオペラハウスに潜入している時だ。華奈子はそのまま美奈子と共に自分達の部屋にいた。そしてその部屋の中で美奈子から話を聞いていた。
「オペラって難しくないのよ」
「えっ、そうなの」
「そうよ。華奈子は難しく考えてたのね」
「だって。芸術じゃない」
 だからだとだ。華奈子は美奈子に驚いた様な顔で答えた。
「それだったらね」
「難しいっていうのね」
「そうよ。やっぱり高尚なんでしょ」
「別に高尚でも何でもないわよ」
「そうなの?」
「これは歌舞伎でもそうだけれど」
 オペラだけではなくだ。そちらもだというのだ。
「元々娯楽だから」
「娯楽っていうと」
「そう、映画とかと同じなのよ」
「そういうものなの」
「そう。だからそんなに難しく考えないでね」
 そしてだというのだ。
「気楽に観ればいいのよ」
「そして聴けばいいのね」
「そう、肩肘張らずにね」
 あくまでだ。そうしてだというのだ。
「気楽に楽しめばいいのよ」
「そうしていいの」
「舞台に音楽に演技にね」
「そして演奏よね」
「そうしたのを全部気楽に楽しめばいいのよ」
 にこりとした笑みでだ。美奈子は華奈子に話す。
「オペラはそうしていいのよ」
「ううん、そうなの」
 華奈子はまだ首を捻っていた。本当にそうなのかと思ってだ。
 だがそれでもだ。美奈子を見てこう言ったのである。
「けれど美奈子がそう言うのならね」
「信じてくれるのね」
「だって。双子じゃない」
 だからだというのだ。
「双子の姉妹でしょ。だったらね」
「信じてくれるのね」
「あたしが美奈子を信じなくて誰が美奈子を信じるのよ」
 大きな笑顔でだ。こうも言った華奈子だった。
「そうでしょ?だからね」
「気楽に考えてくれるのね」
「そうかなってまだ思うけれどね」
 だがそれでもだというのだ。華奈子は笑顔で言えた
「美奈子の言うこと。信じるよ」
「じゃあ早速観てみる?DVDで」
 美奈子は華奈子の言葉を受けて早速だ。DVDのディスクを出してきた。そしてそのうえで華奈子を一階のリビング、テレビとDVDのあるその部屋に向かったのである。


第四百七十七話   完


                 2012・3・28
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