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対決!!天本博士対クラウン
第四百六十八話

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                第四百六十八話  ライゾウの提案
 ライゾウはタロとタミーノ、そしてフィガロに対して言った。
「じゃあ今からな」
「行くんだね」
「そうして、ですね」
「今日子先生を」
「ああ、尾行しようぜ」
 本題に入るというのである。
「そうしようぜ」
「そうだね。それじゃあね」
「先程お渡しした葉っぱを使ってです」
「そのうえで参りましょう」
 タロが頷きタミーノとフィガロはこう言う。こうしてだった。
 四匹は尾行を開始することになった。だがここでだ。
 ライゾウは葉っぱをその右の前足に持ちながらだ。タミーノとフィガロに尋ねた。
「この葉っぱで隠れることできるか?」
「姿を消すというのですね」
「透明になるということですか」
「ああ、それできるか?」
 こう彼らに問うたのである。
「それどうなんだよ」
「はい、できます」
「大丈夫です」
 二匹はライゾウにすぐにこう答えた。
「そうしたことにも使えます」
「変化の時に念ずればそれも可能です」
「わかったぜ。じゃあな」
 ライゾウは二匹の話を聞いたうえでだ。すぐにだった。
 葉っぱを狐や狸が童話でする様に頭の上に置いてそのうえでだ。念じるとだ。
 どろんと煙が出てそれが消えるとだ。ライゾウの姿は消えていた。そうして透明になったその状態でだ。自分の身体を見回しながらこう言うのだった。
「よし、消えたな」
「うん、完全に消えたね」
「下手に人間とかに変装するよりこの方がいいだろ」
 こうタロにも言うのだった。
「だからな。おいらはこれでいくぜ」
「じゃあ僕も透明にしようかな」
 タロも今のライゾウを見てだ。そのうえでだった。
 彼もまた変化の際透明になった。彼等はそうなった。
 そしてタミーノとフィガロもだ。透明になった彼等を見てだ。
 お互いに顔を見合わせてだ。こう話すのだった。
「それではですね」
「はい、やはりこの場合は消えた方がいいですね」
「人に化けるよりも姿を見せない方が」
「尾行にはいいですね」
 こう話してだ。そのうえでだった。
 彼等も透明になった。そのうえでライゾウとタロに話す。姿は見えなくともそれぞれの匂いでお互いのいる場所はわかる。この辺りは動物ならではだった。
「では。今日子先生の後ろをです」
「ついていきましょう」
「よし、じゃあ今からな」
「尾行開始だね」
 ライゾウとタロも応えてだ。そうしてだった。彼等の尾行がはじまったのだった。


第四百六十八話   完


                  2012・2・19
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