第23話
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この二つの違いから教えてるぞ。」
佐天に分かるように丁寧にかつ分かりやすいように説明をする。
佐天も違いに分かったのか、中盤辺りから一人で問題を解き始めている。
ふと、佐天の手が止まる。
「その・・・・ありがとうございます。」
「うん?礼なら結構だ。」
水を飲みながら、麻生は聞き返す。
「この宿題を手伝ってくれているのもありますけど私が幻想御手で昏睡した時、私や他の人を目覚めさせてくれたのは麻生さんなんですよね?
初春から聞きました。
お礼を言おうとしても、麻生さんになかなか会えなかったので少し遅れちゃいましたけど。」
「それこそ気にするな。
俺は俺の為に戦っただけだ。」
「それでも私は助けてもらいましたから。」
そして二人の間に沈黙が流れる。
佐天のシャーペンで答えを書く音だけが聞こえる。
しばらくすると・・・・
「佐天さんに麻生さんじゃないですか。」
二人の耳に聞き覚えのある声が聞こえ、顔を上げる。
そこに初春と白井がこちらに歩いて来ていた。
「何しているのですの?」
「見て通り佐天に数学を教えているんだよ。」
「佐天さんが夏休みの宿題を自分からするなんて珍しい事もあるんですね。
もしかして熱でもありますか?」
本気で心配しているのか佐天の額と自分の額に手を当てて熱を測る。
「あのね、初春。
いくら私でも夏休みの宿題くらいちゃんとするわよ。
それに明日は補習もあるから予習しとかないとまずいのよ!」
そう言って両手で初春のスカートを捲り上げる。
コーヒーを飲んでいた学生はスカートの中のパンツを見てコーヒーを吹き出し、通りがかっていた学生は顔を赤くしながらもしっかりとパンツを見る。
初春はすぐさま両手でスカートを押えつける。
「佐天さん!!!」
初春はチラッ、と麻生の方を見るが特に気にする様子もなく水を飲んでいる。
その全く興味も抱いてくれていない所を見てちょっぴりテンションが下がる、初春。
白井は何をしょうもないことを、と言って呆れている。
まぁ、白井が美琴にしている事とに比べると佐天のスカート捲りが可愛く見えるのだが。
すると、白井の表情が風紀委員の表情に変わる。
「ちょうどいいですわ。
お二人の耳にお入れしたい事がありますの。」
白井の雰囲気を感じ取ったのか初春も表情を引き締め、パソコンを鞄の中から取り出し起動させる。
「最近、能力者による無能力者狩りがこの学園都市で頻繁に起こっています。」
初春の言葉を聞いて佐天の驚いている。
「この第七学区以外でもよく行われているようです。
何人かの能力者達が集まり無能力者をゲーム感覚で
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