第三百六十九話
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第三百六十九話 ミルクのお菓子
華奈子達はそのお菓子を作ることになった。六人共エプロン姿でキッチンにいる。その中でだ。
「ミルクケーキね」
「それなのね」
「そう、それなの」
美奈子が赤音と春奈に述べる。
「今からそれを皆で作ろう」
「うん、わかったわ」
「それじゃあね」
赤音と春奈は美奈子のその言葉に頷く。そのうえでだ。
それぞれ役割分担をしてケーキを作っていく。その中でだ。
華奈子がだ。スポンジを作りながら美樹と梨花に話すのだった。
「ねえ、何かね」
「何か?」
「何かって?」
「真っ白いケーキになりそうね」
こう二人に話すのだった。
「ミルクばかりだとね」
「そうね。今回は苺とか使わないから」
「そうなるわね」
美樹と梨花も言われてみてだ。華奈子のその言葉に頷いた。
そしてさらにだ。華奈子はだ。
ケーキを作っていきながらだ。今度は美奈子に述べた。
「ううん、やっぱり真っ白になってくわね」
「ええ。本当にお城みたいね」
「そうよね」
こう美奈子に話すのだった。するとだ。美奈子も言うのだった。
「お城を食べるのね。私達って」
「お城をね」
「白鳥のお城っていうか」
美奈子はここでこんなことを話した。
「そうした感じよね。白鳥のね」
「ここまで真っ白だとね」
「けれどそれもね」
「そうね。いいわね」
美奈子も華奈子も笑みを浮かべる。そしてだ。
「真っ白なケーキね」
「白いお城ね」
「いかも身体にいいから」
美奈子はこのことを満面の笑顔で話す。
「奇麗で美味しいだけじゃなくて」
「いいこと尽くめね」
「そうよ。このケーキはね」
まさにそうだというのだ。そんな話をしながらだ。
六人は遂にそのケーキを作った。西洋のお城の形をしている。
「できたし」
「じゃあ後は皆で」
「食べましょう」
こう話してだ。そうして。
それぞれそのケーキを口にする。その味は。
「美味しいっ」
「本当にね」
六人共にこりと笑って言い合う。確かな美味がそこにあった。
第三百六十九話 完
2011・3・14
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