第三百六十八話
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第三百六十八話 コンビニに行く前に
夕食のチーズをたっぷりとかけたパスタを楽しんだ博士はだ。その後でだ。小田切君も家に帰ったところでふらりと外に出た。それはワインのつまみを買う為にだ。
「またチーズじゃな」
ワインのつまみとして最もポピュラーなものの一つである。それを買いにコンビニに向かう。
しかしそのコンビニの前にだ。博士の嫌いな面々がいた。
町のチーマー達だ。彼等を見てだ。
博士はすぐにであった。その手に電気鞭を持ち出して。
そのうえで彼等を攻撃しだした。鞭で打つ瞬間に一億ボルトの電流を流す。
「な、あの博士か!?」
「いきなり出てきやがったのかよ!」
「ここ福岡だぞ!」
福岡までだ。博士はあの車椅子を飛ばして向かったのだ。研究所の近所でもよかったのだが、だ。何となくそうしたのだ。
そして福岡のチーマー達をだ。容赦なく殺戮するのだった。
一億ボルトの電流を浴びればだ。ひとたまりもない。彼等は次から次にと黒焦げになっていく。まさに大量殺戮である。
そしてコンビニの前のチーマー達を皆殺しにしてからだ。こんなことを言った。
「さて、いい運動になったのう」
「七人も殺してそんなことを言うなんて恐ろしいばい」
「やっぱりこの博士普通じゃなかとよ」
福岡の人間から見てもだ。そうとしか思えないことだった。
しかし人の命なぞ何とも思わない博士は平然とコンビニに入ってだ。ドン引きしている店員さんからチーズを買ったのだった。
そのうえで自分の研究所に戻ってだ。ハンガリー産のワインを二本空けるのだった。
チーズと共にそのワインを楽しむ博士に。ライゾウとタロが尋ねた。
「何かいいことあったのかよ」
「にこにことしてるけれど」
「少し遊んできたのじゃ」
そうしたとだ。あっさりと話す博士だった。
「それでなのじゃよ」
「遊んできたって?」
「また誰か殺してきたのかな」
二匹もすぐに察しがついた。博士の趣味の一つに大量殺戮があるからだ。
「何処かの暴走族か不良かヤクザ屋さんか」
「チンピラとか?博士そういう相手が嫌いだからね」
「コンビニの前を掃除しただけじゃ」
実に素っ気ない返事である。
「ただそれだけのことじゃ」
「コンビニの前だとチーマーだな」
「それだね」
このことも察した彼等だった。伊達に一緒に住んでいるわけではない。
「それにしても。チーマー達も運が悪いよ」
「たまたま博士に会ってそれでだから」
最早博士がどれだけの人間を殺してきたか。把握している者はいない。二百億歳のうえにだ。誰もこれまで食べた米の粒数なぞ覚えていないからだ。
「それでチーズを買って来てか」
「ワインも飲んで機嫌がいいんだ」
「このワインはハンガリー
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