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対決!!天本博士対クラウン
第二百二十五話

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                  第二百二十五話  発見
「むっ!?」
「どうしたんですか?」
「来たぞ」 
 こう小田切君に答える博士だった。
「どうやらのう」
「来たっていいますとやっぱり」
「その通りじゃ」
 ある程度以心伝心になっていた。それだけ博士と小田切君の付き合いも長くなっているということだ。
「あの娘達じゃよ」
「ここにまで来たんですか」
 小田切君はそれを聞いてまず少し驚いた言葉を出した。
「それはまだ」
「予想していなかったようじゃな」
「ええ、まあ」
 その通りだった。素直に博士に対して述べる。
「まさかとは思いましたけれどね」
「しかし実際に来たのじゃよ」
 博士はそれを真実だと。小田切君に話すのだった。
「この研究所にのう」
「中に入ったわけじゃないですよね」
「以前影は入ったようじゃな」
「影はですか」
 長ギリ君は影が入って来ていたと聞いて少し驚いた顔になった。実は彼はそのことは全く気付いていなかったのである。気付いていてわかっていたのは博士だけであるのだ。
「入っていたんですか」
「その通りじゃよ」
「そんなことがあったんですか」
 小田切君はそれを聞いてあらためて考える顔になった。
「それはまた」
「意外じゃったかのう、小田切君には」
「ええ、まあ」
 頷きながらそのうえで話す小田切君だった。
「影って動かすのがかなり大変ですよね」
「魔術の中でも高等テクニックじゃな」
「それをあの娘達がやったんですか」
 小田切君はこのことについて考えた。考えてみればこれはかなり凄いことだった。そう思わざるを得なかった。
「まだ小学生だっていうのに」
「それだけでも凄いのじゃがわしの研究所の前にも来た」
 博士はそちらの方を重要視しているようである。
「このわしの研究所にじゃ」
「今まで暴走族とか暴力団は殴り込みに来ましたけれどね」
 仲間や舎弟、兄貴分の敵討ちやハク付けにである。そうして全員無惨な最期を遂げているのである。
「魔女でしかも小学生の娘達がですか」
「面白いことじゃ」
 ここで楽しそうに笑う博士だった。
「さて、どうの様にしてもてなしてやろうかのう」
「もてなすんですか」
「これが暴走族とかだとじゃ」
 その博士が嫌いな人種である。
「即座に気分のまま殺戮じゃが」
「あの娘達は違うんですね」
「その通りじゃよ。さて、それではじゃ」
 早速何かをしようとする博士だった。研究所の前で何かが起ころうとしていた。


第二百二十五話   完


                  2009・10・5
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