第百九十八話
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第百九十八話 家に帰ったらもう
久し振りのバンドの練習を終えて家に帰ってきた二人。だが早速。
「よお御主人」
「待ってたよ」
「お待ちしておりました御主人様」
「ようこそお帰りに」
ライゾウとタロ、それにタミーノとフィガロが玄関で二人に挨拶してきた。とりあえずこれはいつものことなので二人は特に気にはしなかった。
「それでだけれどよ」
「悪いニュースがあるよ」
「ああ、もうわかったわ」
それだけで充分であった。
「博士よね」
「うん、その通り」
「その博士だよ」
やはりライゾウとタロの返答はこれであった。
「もうね。早速はじめてるから」
「アルバイトに来た柄の悪い人達を」
「どうやって殺したの？」
もう早速こんな調子で尋ねるのだった。
「それでその人達を」
「何かまた遊びで実験に使ったらしいよ」
「それでね。一応行方不明になってるけれどマスコミも信じてないし」
最早それで誰も信じられるような博士ではないのだった。
「というわけでさ」
「出番が来たってわけ」
「やれやれね」
華奈子はそれを聞いてまずは溜息をつくのだった。
「予想通りだけれど」
「それでタミーノ、フィガロ」
「はい、御主人様」
「何でしょうか」
美奈子の使い魔達はかなり礼儀正しい。二人の個性がそのまま使い魔達にも出ているようである。
「今博士は何をやってるの？」
「とりあえず道で出会った不良達を拉致しています」
「そして気の向くまま生体実験を」
「そうなの」
とりあえず話は聞いた。しかし納得はしていない。
「いつも通りなのね」
「その通りです」
「それでどうされますか？」
「それはもう決まってるわ」
選択肢は他にはなかった。
「皆ももう知ってるわよね」
「はい、それはもう」
「間違いありません」
「わかったわ。じゃあ華奈子」
「ええ」
使い魔達の言葉を聞いたうえで華奈子に対して声をかけた。
「皆とお話しましょう」
「まずはね」
こうしてまずは六人全員が集合するのだった。こうして再び博士との戦いがはじまるのだった。
第百九十八話 完
２００９・５・３１
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