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対決!!天本博士対クラウン
第百三十二話

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                第百三十二話  華奈子の成長
「動きと魔力じゃ華奈子が一番だったわよ」
「修行での迷路の時ね」
「そう、その時よ」
 微笑んで華奈子に述べた言葉だった。
「その時ね。いい動きをしていたし魔力もね」
「そんなになの」
「統率は梨花ちゃん、頭脳は春奈ちゃん、バランスは美樹ちゃん、元気は赤音ちゃん」
「で、サポートは美奈子かしら」
「言うわね」
 今度は華奈子の言葉に微笑んでいた。
「私はサポートなのね」
「いいサポートだったわよ」
 見れば華奈子もまた微笑んでいた。その微笑んだ顔で美奈子に対して言うのである。
「おかげで助かったわ」
「私がサポートなんてね」
「全く。意外だったわ」
「けれど私は意外には思わなかったわ」
「あたしのことでなのね」
「ええ、それよ」
 またそれを話す美奈子だった。
「華奈子のことはよくわかっているからね」
「あたしも美奈子のことはわかってるつもりだったけれど」
「自分でもサポートが向いてるのは意外だったし」
 微笑み合いながら話をする二人だった。
「まあそれはね。いいわ」
「そうなの。それであたしのことは意外じゃなかったって」
「やっぱり華奈子はあれなのよ」
 微笑みの中に暖かいものを宿らせて華奈子に語っていく。
「運動神経がいいじゃない」
「ええ」
「それで動くだけ魔法を使うわね」
「手数で攻めるのがあたしのやり方だからね」
「それがよかったのよ」
 美奈子がいいとしたポイントはここだった。
「やっぱり数やっていけばね」
「魔法もよくなるのね」
「そういうこと。だからやればやる程」
「よくなるってことね」
「皆にも言えることだけれどね」
「よし、じゃあ」
 意を決した笑みになっていた。
「あたしこれからもやるわよ」
「ええ、頑張って」
 二人の微笑みながらの言葉がまた出た。
「思う存分ね」
「そして思う存分やって今は」
「博士をね。何とかしましょう」
「勿論よ。相手にとってはまあ」
 ここで華奈子は苦笑いにまた戻った。
「不足はないなんてレベルじゃないけれどね」
 こうは言っても決意は確かにあった。華奈子は確かに魔女としてスケールが大きくなっていたのだった。それは確かであった。


第百三十二話   完


                  2008・9・16
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