嵐が通り過ぎて
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めをとする情報収集などを担当している。あれ? 大差無いな。
ちなみにだが、篠ノ之束の居場所を把握できるのはこいつのおかげである。そしてISのコアを俺に渡したのもこいつの仕業である。最初にコアを手に入れたのも。
(とにかく、俺は明日、明後日は休む。ハデス、フォローを頼んだぞ)
『……了解』
『……なるほど』
そして俺は二日は休んだが、その時に色々な噂が立ったらしい。
■■■
シャワーを浴びて二日溜まった汗を流す。
『……久々ね、そのあなたを見るのは』
ジャージに着替えた俺を見てシヴァはそう言った。
「ああ。今まで日寄っていた分は取り戻したからな。セバス、アリーナの確保は?」
『ちょうどいい具合に開いていましたので確保しました』
『織斑千冬を説得しておいたわ。今回の模擬戦に立ち会ってくれるそうよ』
それは助かる。なんて言ったって今回は事が事だからな。実力の差をはっきりさせるための戦いだ。
『でも、あまりやりすぎないでよ。いつ襲撃されるかはわからないのだから』
「だったら全員潰すまでだ。今回は遠慮なんてしない」
『(ヤバい。久々な悪のオーラにドキッてした!)』
シヴァが急に顔を背けて体を小刻みに震えるのを見て、何故か悪寒が走った。
「……何だろ、風邪か?」
『……気にしない方がいい。今回の戦闘には支障はないだろう』
「ハデスがそう言うなら大丈夫だろうな」
―――コンコン
急にドアがノックされ、俺はドアを開けると、
「……簪」
「……ちょっと、会いに来た」
お前は俺の彼女かと突っ込みたくなった。まぁ、誘拐される前は執事だったから別に違和感はないが。
「何か用? 一応、対戦相手とはあまり話したくはないんだけど」
「………大丈夫。私は参加しないから」
それを聞いて俺は内心で安堵する。本当は出た方が体裁的にもいいんだが、簪はそれをしない。俺が完全に本気を出した時の恐怖を知っているから、それ故だ。まぁ、俺も最初から簪を数に入れていないし、出ないことも予測していた。
「……まぁ、予想通りだ」
「………やっぱり、祐人には敵わない。それに、危ない」
「そりゃあ、あれだけ暴れれば、な。あれ以降は取り入れようとする女子が増えたが全員断ったし」
あれは酷かったな。まぁ、口下手な簪の代わりに俺がよく断った。
そう思っていると同時に少し虚しくなってきた。
「……簪」
「……何?」
「……しばらく、抱きかかえさせて欲しい」
「……わかった」
発言はあれだが、俺に悪意がないと察したのか簪は許可を出した。
俺はお言葉に甘えて簪を抱き寄せ、しばらくはそのままでいた
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