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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第百二話 血のバレンタイン
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だって知っているだろう」4
「ええ」
それには頷くしかなかった。
「けど」
「バームにエリカやメルビの様な立派な奴もいればオルバンみたいな奴もいる」
先のバームとの決戦のことを言及してきた。
「こっちだってそれは同じだ」
「じゃあ」
「サザーランド提督には注意しておくか。注意したところで俺達ではどうにもならないが」
「そういうことだな」
鉄也の言葉に応えた。
「とりあえず俺達はティターンズの奴等を止める」
「ああ」
「奴等のことだ、また毒ガスでも使うつもりだろう」
三〇バンチ事件のことはまだ記憶に新しかった。それは容易に忘れられるものではなかった。
「そんなことはさせるわけにはいかねえな」
甲児が言った。
「皆、ここでティターンズの奴等をギャフンと言わせてやろうぜ」
「ああ」
彼等はプラントの前方に向かっていた。だがこれはプラント最高評議会が察知していた。
「連邦軍とティターンズが我がプラントに向かってきております!」
白い髪に顔に深い、刀傷の様な皺を刻み込んだ男が円卓において演説をしていた。見れば黒と紫の軍服を着ている。
「これが一体何を意味するのか。言うまでもないでしょう」
この男の名をパトリック=ザラという。プラントの国防委員長でありプラントの軍であるザフトの司令官でもある男だ。プラントきってのタカ派として知られている。
「彼等は我々に対して攻撃を仕掛けようとしております!」
「やはり」
「遂にナチュラル達が」
他の評議会の委員達もそれを聞いてザワザワと囁きはじめた。
「この蛮行を許してはなりません!今こそ我々も立つ時です!」
「待ってくれ」
だがこれを制止する男がいた。口髭を生やした端整な顔立ちの男であった。
「ザラ委員長、それはあまりに単急ではないか」
「議長」
プラントの国家元首でありこの最高評議会の議長でもありシーゲル=クラインだ。プラントの中では良識派として有名な人物であり穏やかな人柄でも知られている。
「確かにティターンズは我々に攻撃の意図はある」
「はい」
「彼等が手を結んでいるブルーコスモスは我々コーディネイターを憎悪しているのだから」
「では」
「しかしだ」
クラインはここで言った。
「連邦軍はそうではない。ましてやここに向かっているロンド=ベルは我々とは住む星が異なる者もいるそうだな」
「どうやらそのようですな」
彼等の情報はザラも知っていた。
「その彼等が。我々コーディネイターを迫害するだろうか。私にはそうは思えない」
「ですが彼等は連邦軍です」
ザラはそれに反論する。
「ナチュラル共です。ティターンズもまたナチュラルですぞ」
「それは安易な偏見ではないのか」
クラインはまた言った。
「確かに我々はコーディネイターだ」
「はい」

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