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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第百話 スターライト=セレナーデ
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「俺達はこの為に来た。それだけだ」
「済まねえ」
ケーン達は要塞内のかなり奥にまで達した。そしてその中の一室に辿り着いた。
「ここだ」
ケーンはタップ達の方を振り向いて言った。
「ここにお袋がいる」
「そうか」
「しかしよくわかったな」
「一度会わせてもらったんだよ」
「ドルチェノフにか?」
「そうさ。鏡越しにな。それもマジックミラーだ」
語るその顔には苦渋が満ちていた。
「戦いが終わったら本当に会わせてやるとか言われてな」
「少尉殿の親子の情を利用するとは」
「許せませんね、ドルチェノフ元帥」
「だがそれも。これで終わりだ」
「はい」
「開けるぜ」
「ってちょっと待てよ」
「どうした!?」
ライトの言葉に顔を向ける。
「鍵・・・・・・あるのか?」
「ああ、ここにな」
パイロットスーツから取り出してきた。
「持って来たぜ」
「よくそんなの持ってたな」
「ギガノスの連中からくすねてたんだよ」
タップの問いに答える。
「何時か。何があっても助け出そうと思ってな」
「そうか」
「じゃあ開けるぜ」
「ああ」
二人もカトルと軍曹もそれに頷いた。
「お袋、無事でいてくれよ」
ケーンは鍵を入れながら祈っていた。そして扉を開けた。
扉の中は個室であった。そこには一人の女性がいた。
「母さん!」
「母さんって」
その女性、アオイ=ワカバはその声に顔を向けた。
「ケーン!?ケーンなの!?」
「そうだよ母さん、助けに来たんだ!」
「その前に貴方、どうしてここに」
「ワカバさん」
ここで軍曹が前に出て来た。
「貴方は」
「私はケーン=ワカバ少尉の戦友であるベンという者です。階級は軍曹です」
「ベン軍曹ですね」
「はい」
軍曹はこくりと頷いた。
「少尉は、ロンド=ベルに参加しております」
「あの連邦軍の」
「左様です。ドラグナーのパイロットです」
「まあ色々あってね」
ケーンはその横で照れ臭そうに言う。
「そして今日は。貴方を救出する為にここまで」
「敵の本拠地まで」
「そうさ、早く脱出しよう母さん」
「馬鹿っ!」
だがアオイは息子の差し伸べた手には従わず逆に叱ってきた。
「なっ、馬鹿って」
「こんなところにまで!来るなんて何を考えてるの!」
アオイはそう言って息子を叱った。
「母さんが泣くことになったらどうするの!」
「どうするのって言われてもさ」
「少尉は貴女の為に命を賭けてここまで来られたので」
軍曹も少し戸惑っていた。
「それで馬鹿と言われるのは少し」
「ええ、わかっています」
それがわからない程彼女は愚かではなかった。
「ケーンが。私の為に来てくれたのは」
「お袋・・・・・・」
「大きくなったわね、ケーン」
「ああ」
「そして。
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