第九十八話 復活!ギガノスの蒼き鷹
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ジェム隊四天王の一人ミンさ。覚えておいてくれたかい?」
「う、うむ」
実はあまり覚えてはいなかった。それどころではなかったからだ。
「あんたのその男気に惚れたよ。同行させてもらうよ。それでいいかい?」
「ああ、私はそれでも構わない」
マイヨはそれによしと返した。
「こちらこそ歓迎させてもらう」
「有り難いね。じゃあ行くか」
「月へ」
「ああ、今の戦いでもう移動要塞の前にいる部隊はなくなったしね」
ギガノスの衰退はかなりのものだった。ギルトールというカリスマ性と指導力を併せ持つ指導者をなくしたことが何よりも大きかったのだ。
そしてマイヨが生きていた。今の戦いだけでかなりの数の将兵が彼についていた。
「このまま向かうんだろ?」
「無論そのつもりだ」
マイヨもそれに応える。
「では行くぞ」
「はい」
「御供致します」
プラクティーズを中心として彼を慕う将兵達がそれに続く。彼等はそのまま月へと向かった。
「ヘンケン艦長から通信です」
「ああ」
ブライトはサエグサの言葉に応えた。
「噂をすれば、だな」
「ですね」
先程のマイヨと彼の声の件である。確かに二人の声は非常に似ているのだ。
「ブライト艦長」
モニターにヘンケンが姿を現わした。
「そちらは勝利を収めたようだな」
「ええ、まあ」
ブライトはその言葉に頷く。
「ギガノスの鷹も来ましたし」
「ああ、それは聞いている。生きていたそうだな」
「はい」
「そして今のギガノスとは対立している。そこまでは知っているが」
「彼がギルトール元帥を暗殺したというのは」
「あれはな。果たしてそうなのかと連邦軍の間でも見方が違っているんだ」
「やはり」
「私は違うと思う。彼はそうしたことをする男ではない」
「ヘンケン艦長はそう思われますか」
「君もそうじゃないのかい?ブライト艦長」
「確かにそうですが」
「おそらく何らかのややこしい事情があるのだろうな。詳しいことはわからないが」
「左様ですか」
「ではこちらも今から月に向かう。宜しくな」
「はい」
「ティターンズがここに来てまた妙な動きを見せているが」
「ティターンズが」
「ああ。どうやらザフトに手を出そうとしているらしい」
「ザフトに!?」
「ブルーコスモスが中心になってな。指揮官はバスク大佐の様だが」
「彼が」
ブライトはバスクという名を聞いて嫌なものを感じた。
「未確認情報だが核を使うのではないかとも言われている」
「まさか」
それはすぐに否定した。
「あれは南極条約で禁止されています」
「表向きはな」
ヘンケンはブライトのその言葉にこう付け加えた。
「だが。ティターンズがそれを守るような組織かどうかは君もわかっているだろう」
「ええ、まあ」
これには頷くしかな
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