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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第九十八話 復活!ギガノスの蒼き鷹
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の最終決戦の時が来ようとしていた。
「おのれ!」
ドルチェノフはハイデルネッケンの部隊が敗れ、マイヨが生きていたことを知り思わず自分の机を叩いた。そして唸り声をあげた。
「では移動要塞まで間も無くではないか!」
「はい」
報告に来た部下がそれに答える。
「そして将兵の中には」
「殺せ!」
彼は喚いた。
「反逆を目論む者は殺せ!よいな!」
「宜しいのですか?」
「構わん!プラートに近い者達は一人残らずだ!よいな!」
「は、はあ」
だがそこにまた報告が来た。
「閣下!」
「どうした!」
「また若手将校達の造反です!そのままプラートの軍に合流しています!」
「またか!」
「はい、これで軍の四割近くが。既に」
「おのれ、おのれ!」
それを聞き呻く。だが呻いたところでどうにもならなかった。
「このままでは軍の形すらも」
「黙れ!だからこそ切り札を出すのだ!」
「切り札とは!?」
「移動要塞ではないのですか?」
「フン、そんなこともわからないのか」
ドルチェノフは彼等の言葉に口の端を歪めて笑った。
「人の心を攻めるという方法もあるのだ」
「人の心を」
「そうだ。今それを教えてやろう」
そう言うと新たな指示を出した。
「アオイ=ワカバ女史を連れて来い」
「アオイ=ワカバ女史を?」
「そうだ。話がしたい。いいな」
「わかりました。それでは」
「うむ」
程なくして落ち着いた雰囲気の品のいい女性が連れられてきた。もう中年になるだろうがそれでも美しさは健在であった。ドルチェノフは彼女の姿を認めてまずはわかった。
「御前達は席を外せ」
「えっ!?」
「聞こえなかったのか!?席を外せと言ったのだ」
再度部下達に対して言う。
「わかったな」
「わかりました。それでは」
「我々はこれで」
「うむ」
こうして部屋には二人きりとなった。そのうえでドルチェノフはその女性に対して言った。
「アオイ=ワカバ女史」
「何でしょうか?」
彼女はそれに応えて声をあげた。
「実はお願いしたいことがありまして」
「私にですか?」
「ええ。戦いのことで」
「私はもう軍から身を引いた人間ですが」
「いえいえ、管制官としての貴女の御力を借りたいのです」
「私の!?」
「そうです、禅僧を終わらせる為のね」
ドルチェノフはここで嘘の笑みを浮かべた。
「それではいけませんかな」
そのうえでまた言った。
「今我が軍は圧倒的に有利な状況にあります。私はそうした状況下で敵を攻撃する趣味はない」
これもまた嘘であった。
「戦力差がはっきりとしていれば虐殺になりますからな」
「それで。私に何をしろと!?」
「彼等に停戦を呼び掛けてもらいたいのです」
「停戦を」
「左様、その気品のある御声で」
ドルチ
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