第九十二話 果てしなき旅立ち
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。
「御前、大きさだけどな」
「ああ、それなら心配ない」
カムジンはそう返した。
「ちゃんとそっちの大きさに合わせてるさ」
「そうなのか」
「だから安心しろ。あんな大きさだったらこっちが困るからな」
「わかった。それじゃあ宜しくな」
「ああ」
霧生達の小隊に入る。またロンド=ベルに新たなメンバーが入った。
そして別の者達も。シアトルに三つの雷が落ちた。
「!?」
「今度は何だ!?」
見ればそこに現われたのは三匹の獣であった。あの鷲と鮫と豹であった。
「またあいつ等が」
「どうしてここに」
「わからない。だが彼等からは敵意は感じられない」
サコンはその三匹の獣を見ながら言った。
「むしろ俺達に味方してくれているようだ。どうする?」
「どうするったってよお」
それにサンシローが応えた。
「どっちにしろドクーガを滅ぼさなくちゃいけないんだ。まあ助っ人としてここは頼りにはさせてもらおうぜ」
「そうですね。僕達は僕達でやりましょう」
「そういうことだ。では今まで通り行くぞ」
ブンタとリーは彼に同意した。
「けど何か変だよな」
しかしヤマガタケだけは違和感を感じていた。
「どうしたんだ、一体」
「いや、あの三匹な」
サコンの問いに応える。
「俺達に味方しているんだよな、今は」
「ああ、どうやらな」
「その割にな、剣呑なものも感じねえか?何処となく」
「剣呑なもの」
「俺の勘違いかも知れねえがな。何か変な感じもするんだ」
「そうなのか」
「あの三匹じゃなくて別にいる奴かも知れねえが。気のせいかな」
「いや、気のせいじゃないな」
それにリュウセイが応えた。
「リュウセイ」
「俺も感じる。何かまとわりつく感じだ」
「俺達のものにも似ているな」
「うん。何だろう、これ」
「まさか」
リンはブリットとクスハも反応を示したのを見て察するものがあった。
「第三者の意志・・・・・・いや違う」
「あの獣達と同じだけれどそれとはまた別の。私達に似ているかも」
「これは・・・・・・・」
「おかしいな、プラーナも妙なものを感じてやがる」
マサキもそう言った。
「誰かここにいるんじゃねえのか?それもとんでもねえのが」
「シュウが?」
「いや、また別だ」
マサキはリューネの言葉には首を横に振った。
「今のあいつの気配と違う。これは」
「これは」
「いや、消えた」
マサキはプラーナの気配が消えたのを察してこう言った。
「消えた!?」
「ああ、どっかへ行っちまった」
「そうみたいだな」
「消えたみたい」
「少なくとも今はここからはいなくなったんだな」
「はい」
クスハとブリットはイルムにこう答えた。
「ならいい。戦場に戻るか」
「はい」
「丁度騒がしいのが三人もいるしな
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