暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第8話 私の魔法は問題だ!!
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せるぞ。……《発火》」

 父上の杖先に、火が灯りました。

「よし。ではやってみよ」

「はい。父上」

 力を可燃ガスの一種とイメージし、杖先に供給そこで空気と混ぜ合わせ火を点ける。このイメージで《発火》を発動します。

 土属性と比べると、あまりにも力の流れが悪いです。なんとか火が灯るものの、維持するのは恐ろしく大変で、数秒維持しただけで精神力がかなり持って行かれてしまいました。

「一応成功したな」

「はい。でも、きつ過ぎます。先程の火でも数十秒も維持したら、精神力が空になりそうです」

「属性相性は、それほど良く無さそうだな」

「はい」

「では次は、水の系統だ。……コンデンセイション《凝縮》」

 えっ……。風の系統を最後にするんですか? そう思っていると、父上の杖先にバケツ一杯分の水が現れます。現れた水を杖を振って飛ばし、バシャッと派手な音をたてました。

「では、やってみよ」

「はい」

 空気中の水分を、杖先に掻き集めるイメージをします。そしてそのまま《凝縮》を発動しました。

 すると杖先に、コップ1〜2杯分の水が集まって来ました。土と比べると流石に劣りますが、火より明らかに力の流れが良いです。集まった水を、杖を振り投げ捨てました。

「また成功か」

「はい。火より力の流れがかなり良いです」

 父上は満足そうに頷きましたが、そこで動きを止めてしまいました。目で“如何しよう?”と聞いてきたので、私は“続けるしかありません”と返します。残念ながら、ここで止める事は許されないのです。父上が諦めた様に溜息を吐きました。

「最後に風の系統だ。……ウインド《風》」

 父上の方から、風が流れて来ました。

「では、やってみよ」

 父上から諦めの感情が伝わって来ます。しかしここで成功させれば、今後の扱いが多少マシになる……かもしれません。

 空気を一つの塊とし、その中で移動・循環させることで風を起こすイメージ。じっくり良くイメージし《風》を、発動しました。

(あれっ……!?)

 私が驚いてしまったのも仕方が無いと思います。土系統を使った時と全く同じ感覚がありました。魔法の方も正常に発動し、私がイメージした通りに空気が循環し風を起こし続けています。私が魔法を解除すると、風もピタリと止みました。

 父上もかなり驚き、固まって居る様です。本来ならば土と風は相反し、両方得意なメイジなど存在しないハズなのです。

 母上とディーネの方を見ると、こちらも目を大きく見開き固まっています。アナスタシアだけが「ぜんぶできたすご〜い」と、無邪気に喜んでいました。

 兎に角。私の属性基準は 土=風>水>火 です。

 そして硬直から回復
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