―恐竜との決闘―
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遺憾なく発揮しつつ、十代の真の弟分だという自己紹介をされ、なんとなく、十代がまた面倒くさいことをしたのだと悟った。
翔が最近、機嫌が悪そうだったのはこいつが原因か。
「アニキ。黒崎遊矢ってことは、十代のアニキが強いって言ってた黒崎遊矢かドン?」
「おう、あのカイザーに《機械戦士》で勝つぐらい強いんだぜ!」
人のことを、尾ひれを付けて勝手に話すなよ十代。
亮とデュエルしての勝率なんて、たかが三割ぐらいだ。
「またまたアニキ。流石にそれは冗談が過ぎるドン! 《機械戦士》であのカイザーに勝つなんて、無理に決まってるザウルス!」
……なんだと?
十代の話を笑い話だと受け取ったティラノ剣山は、そのまま同じ勢いで語りだした。
「シンクロ召喚があるならまだしも、去年カイザーがこの学園にいた時にはまだ発売して……」
「おい」
ティラノ剣山の肩に手を起き、十代との話を中断させる。
もっとも、話し相手の十代は冷や汗を流すだけだったが。
「何ザウルス?」
「デュエルしろよ」
そんなわけで、用事が済んだら十代とデュエルでもしようとデュエルディスクを持って来ていたのが幸いして、俺とティラノ剣山は、オシリス・レッドのデュエル場で向かい合っていた。
「お前、さっき『シンクロ召喚があるならまだしも』って言ったよな?」
「あ、ああ……言ったドン」
何か怒らせるようなことを言ったかと、対面のティラノ剣山は頭を捻っている様子だ。
確かに俺が《機械戦士》使いと知らないのだから、悪口を言っても仕方ないだろうが、これはもう意地の問題だ。
エクストラデッキからシンクロモンスターを全て抜き出し、ポケットに入れる。
これで、今回はシンクロ召喚は無しだ。
「これで俺のエクストラデッキには、融合モンスターが一枚きりだ」
「……まさか、本当に《機械戦士》使いだったドン?」
見た目に反して意外と察しが良いようだったが、ティラノ剣山もすぐにデュエリストの顔になる。
「だったらカイザーに勝ったって言うその実力に、勝たせてもらうドン!」
あちらもデュエルディスクを展開させ、双方デュエルの準備が整った。
『デュエル!』
遊矢LP4000
剣山LP4000
デュエルディスクに『先攻』と表示され、珍しさを感じながらデッキに手を伸ばした。
「俺の先攻。ドロー!」
なんとなくデッキタイプは予想出来るが、まずは様子見といこう。
「俺は《ターボ・シンクロン》を召喚!」
ターボ・シンクロン
ATK100
DEF500
さっきエクストラデッキからシンクロモンスターを抜いてしまった為に、ただの壁にしかならないが、様子見には充分だ。
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