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IS 〜インフィニット・ストラトス 漆黒と純白と紅の狼〜
双響狼
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ガロン)”と言われるのか……………それが今すぐに分かります」
私は淡々と事実を述べる。
全員がアリーナに目を向けた瞬間、背筋が凍るような視線を感じた。
そして、遠吠えが耳をつんざいた。
『――ォォォオオオオオオオオオオオオオオオオンンッッ!!』
ようやく煙が晴れ、そこには純白のISが浮遊していた。
〜氷華side out〜
〜セシリアside〜
ミサイルは確実に当たっていた。手応えもあった。
なのに、この不気味感はなんですの?
まるで………………何かを目覚めさせたような感覚に陥った感じですわ。
すると、突然、煙の中から遠吠えが聞こえ、思わず身構えてしまった。
「――ォォォオオオオオオオオオオオオオオオオンンッッ!!」
あの爆発をまともにくらっておきながら、まだ動いている!?
「そんな馬鹿な筈は!!」と私は思いながら、煙が晴れてきて出てくるISを見た。
それは、私が先程戦ったIS―――『百式』と同じぐらい純白だったが、その姿はまるで違う。
手と足には鋭利な爪が付いており、腰よりほんの少し下辺りから尾が生えていた。
しかも、腕と足のの裏側には金色の獣毛が綺麗に付加されていた。
さらに背中には、首の付け根から尾の先まで金色のたてがみ一本入っていた。
「なんなのですか、その機体は!?」
「これは、“雌響狼(ノノ・オルガロン)”。性能は、口で言うよりも体験してもらった方が早いな」
そう言い終わった瞬間、先程のように目の前から一瞬で消えた。
ハイパーセンサーを頼なければ反応できない速度であり、先程よりもさらに速度が上がっていた。
「(くっ、先程よりもさらに速い!!)」
そして…………
ガキィン!!
「キャアアアアアッッ!!」
ハイパーセンサーの通告よりも速く相手の攻撃が私を襲った。
速度だけではなく、攻撃を繰り出すスピードも速かったのだ。
敵は大太刀を横に振り抜くと、そのまま右脚を軸にして左足にPICを集中させ自身の遠心力にブレーキを掛けて、刃を上に向けて右手だけで柄を掴んで空いている左手を峰に添えて、貫いてきた。
「はあっ!!」
「キャアッ!!」
咄嗟に危険を感じた私は右に身体を逸らした。
だが、完全に避けることに失敗した私は左肩を掠った。
システムが危険を報せてくる。
――貫通ダメージ105。ダメージ中。次の一撃を食らうと“絶対防御”が発動します。
掠っただけでこんなダメージを負うなんて………!!
しかも、これでダメージ中だなんて、どうなっていますの?!
まともにくらえば、確実に今絶対防御を発動していましたわ。
敵は、外したと分かると急いで距離を取った。
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