暁 〜小説投稿サイト〜
とある星の力を使いし者
第20話
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

美琴は少しだけ笑うと上条を自動販売機から押し退ける。

「ちょろっとー、自動販売機の前でボケッと突っ立てんじゃないわよ。
 ジュース買わないならどくどく。
 こちとら一刻でも早く水分補給しないとやってらんないんだから。」

上条の腕を持ち横に押し退けるが対する上条は美琴の顔を見て言った。

「何だ、コイツ?」

その言葉を聞いてカチンと来たのかバチバチ、と美琴の前髪で電気音がなる。

「わったしっにはー、御坂美琴って名前があんのよ!
 いい加減に覚えろド馬鹿!!!」

そして美琴の額から青白い電撃の槍が伸びていくが、上条は右手でそれを打ち消す。
毎回同じように軽く電撃をあしらわれているのが、少しむかつくが今は自動販売機の方が優先だった。

「その自動販売機な金を呑むっぽいぞ。」

「知っているわよ、だから・・・」

そういってリズムよくステップを刻む。
上条は嫌な予感すると思った時、その予感が当たった。
美琴はちぇいさー、とふざけた叫びと共に自動販売機の側面を蹴りを叩き込んだのだ。
その時、スカートの下が体操服の短パンだったので何だか夢を壊された気分になったのは上条だけの秘密だ。

「ボロッちいからジュースを固定しているバネが緩んでいるのよね。
 何のジュースが出るか分からないけど。」

そう言いながら出てきたジュースのプルタブを開ける。
どうやらまだ当たり方だったようだ。
すると上条の様子が変だったので美琴は何かあったのかを尋ねる。
上条はこの自動販売機がお金を呑む事を知らなかったらしく、世にも珍しい二千円札が呑まれてしまったらしい。
それを聞いた美琴は腹を抱えて笑ったが自動販売機の前に再び立つ。

「ではその二千円札が出てくる事を祈って・・・・千円札が二枚とか出てきたら承知しないわよこのポンコツ。」

右手の掌を硬貨の投入口に突きつける。
上条は再び嫌な予感がしたが一応何をするか聞いてみる。

「どうやって自動販売機から金を取り戻すんだ?」

「どうやってって、こうやって。」

瞬間、美琴の掌から電撃が飛び出て自動販売機に直撃する。
そして、自動販売機の隙間から黒い煙が噴き出していく。
当然、上条当麻は全力でその場を離れた。
美琴は自動販売機から出てきたジュースを持ちながら上条を追いかける。
十分くらい走ってようやく上条も足を止めると美琴は上条に何本か空き缶を渡す。
上条はこれを受け取ったら共犯になるのでは?、と考えたがジュースの名前を見て言葉をなくす。
黒豆サイダーやきなこ練乳など名前からして確実においしくない商品ばかりだ。
美琴は誤作動を狙ってやっているので種類までは選べないわよ、と自動販売機を壊した件については全く反省していないようだ。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ