暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜水と氷の交響曲〜
ターン2 河に吹く風との出会い
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たくなかった!!

『いやいや、ちょっと考えてみろ。いいか、残りライフ800でフィールドもカラ、手札も事故ってる状況でのラストドロー!であの賄賂のおっさんのドヤ顔がこっちを見てくる状況ってどうだと思う?正直俺は泣きたくなります』

 限りなくどーでもいいよ!

「…………?どうしたの、って聞いてるんだけど」

「あ、ああゴメン…………ド、ドロー!」

 魔宮の賄賂じゃありませんよーに魔宮の賄賂じゃありませんよーに魔宮………

『わーいろ!わーいろ!わーいろ!わーいろ!わーいろ!わーいろ!』

 るっさいわ。えっと、何を引いたかな?…………!!!!



































 魔宮の賄賂「やあ」



































 そんな幻聴が聞こえた気がした。

「ターン、エンド…………」

「じゃあ私のターン、ワイトキングで攻撃!だよ!」

 そして空っぽのフィールドをワイトキングが爆走しながらこっちに近づいてきて、吹っ飛ばされて…………。

 ワイトキング 攻5000→清明(直接攻撃)

 清明LP300→0

 デュエルの終了と同時に、ソリットビジョンも消えていく。負けた、か。そしてちょっとわかったユートの気持ち。こりゃ泣きたくもなるわ…………。

「ありがとう、清明。私も危なかったよ、だって」

「いやいや、こっちこそありがと。帰ったらデッキ調整だなー」

 魔宮の賄賂は二枚積みから一枚積みにしよう。絶対に。

「あ、それなんだけどさ。もう一つだけ、お願いなんだけどいいかな?って頼んでるんだけど…………どう?」

 はて、まだ何かあるんだろうか。まあ、別にデッキは後でもいいし断る理由もないか。

「別にいいけど、何?」

「えっと…………」

 ちょっと目をそらしながら口ごもる夢想。

「その…………恥ずかしいんだけど…………私、今迷子なのっ、て言ってるみたい。だから、その…………ブルー寮まで案内してくれるかな?なんて…………」

 結論。ただの迷子さんでした。ちなみに同じころに十代が万なんとかってブルー生徒とデュエルしてたらしいけど、それはまた別の話。
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