ターン2 河に吹く風との出会い
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んで僕に聞くんスか!?」
「えっと…………俺の名前は三沢大地。君たちの、あのクロノス先生を打ち破ったデュエルスタイルに興味があるのだが、話を聞かせてもらってもいいかな?」
「別に僕は構わないよー」
「俺のヒーローの話を聞きたいってことだろ?俺も構わないぜ」
「ありがとう、じゃあまずは………」
この時の僕たちは思わなかったよ、まさかこの後島に到着するまで延々デュエル談義で大盛り上がりすることになるとは。あー楽しかった。十代も翔も三沢もいい奴だし。
さ、校長センセのお話だ。
ゆ、油断してた………ガクッ。
『退屈で精神的ライフポイントはとっくにゼロだな……… バタッ』
「同感…………鮫島校長、だっけ。これからは注意してないとね………」
しかし先生の話ってのは、どうしてこうも長いんだろうか。ねえ?そんなことを考えながら、ぐったりした体を引きずるようにしてレッド寮のある場所に進む。一体どんな部屋だろうか。
『あんま期待しない方がいいぞー』
「え、どんな感じの寮か知ってるの!?」
意外じゃないけど。ユーノって、常識的なところは時々抜けてるくせに妙に物知りなんだよなぁ。生前は何をやってたんだろ。
『普通の学生さんさ』
あ、聞こえてた。
「そこの君、さっきから何をブツブツ喋ってるの?って言ってるみたい」
「『!?』」
え、誰?別にそういうのは得意じゃないけど、気配を全く感じなかった。慌てて声の方を見ると、ニコニコと愛想よく笑っている女の子が一人。きれいな青髪を肩のあたりまで伸ばして、なかなかどうして可愛い。
「え、えっと………どちら様、ですか?」
「私?多分あなたとおんなじだよ、だってさ。それとも名前を聞いてるの?なら、あなたから言うものでしょう、だって」
「え?ああ、えっと、僕は遊野清明。今日入ってきたばっかの一年坊だよ。そっちは?」
「遊野君、ね」
「…………清明、でいいよ」
わかり辛いし。遊野だけじゃ『どっちのだよ!』って近い将来なる気がしてならないもん。
「私の名前は河風夢想、だって。夢想だけでいいよ〜、だってさ。実は私も、今日入学したばっかりなんだ、って言ってるみたい」
「そ、そう………」
それにしてもなんだろう、このちょいちょい違和感がある喋り方。そう思っていたのが顔に出ていたらしく、彼女はのんびりした笑顔のまま口を開いた。
「ちょっと気になる?ごめんね、これが癖なの。…………って言ってるよ」
なんとなく把握。まあ、世の中いろんな人がいるんだってことだけはわかったよ。でもそれはそれとして、雑にしか聞いてな
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