第2章 妖精の尻尾
友は屍を越えて
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るはずだ!」
「ねぇよ・・・そんなもん」
「何・・・。」
「グレイ・・・。」
「・・・・・・。」
グレイさん・・・一体どうしたって言うんですか・・・。
「ハーイハイハーイ!こうして私の研究の成果が実を結んで、
ドラゴノイドが完成したってわけ。お前達はそれを祝福すればいいんじゃなーい。」
「この声がダフネとかという奴か?」
「はい。」
エルザさんの言葉に俺はそう言う。
「速やかにナツを返せ!!」
「それはできない相談ねぇ〜。
このドラゴノイドがナツ・ドラグニルの魔力を吸い取って動いているのを知ってんでしょ?」
確かに、サラマンダーの魔力を吸収って言ってたし・・・。
「その魔力が吸い尽すまで、ナツ・ドラグニルは返して上げな〜い。」
何て人だ・・・!
「魔導士にとって、魔力とは命に等しいモノ。」
そう、つまり死ぬまでと言った様なものだ!!
「ナツを返しなさいよ!!」
怒鳴るルーシィさん。
「ねぇ、どうしよ・・・このままじゃあ・・・。」
このままにする訳にはいきません!何か考えないと・・・!!
「取りあえず、あのドラゴノイドを何とかしないと・・・。」
今はチャージをしているのか、動きが止まっている。
「邪魔するつもりならやってみろよ。
もっとも、お前等ごときの力じゃ、チャージ完了まで持たないだろうがな。」
「・・・グレイ!」
グレイさんを見て、怒りの表情のエルザさん。
「そう言えば、ドラゴンマニアがこうして、
人工的にドラゴンを作り出そうとしている
危ない魔導士がいるって聞いた事があるけど・・・。」
「そんな噂、俺も前に聞いた事があるぞ!」
「その失礼な噂はこう変わるわね。
天才科学者ダフネが人工的にドラゴンを作り出す事に成功したって訳ね。」
言葉は使い様ですか?人の魔力を利用しておいて!!
「ふふふっ、このドラゴノイドを完成させるまでの道のりは、本当に長かったわ。
その第一歩は、人工ドラゴンの卵の孵化に成功した事から始まったわ。」
ダフネさんはドラゴノイドの話をする。
「私の住んでいた町は、データを取るにはもってこいだったんだけど、
私を含む町の住人はみんなヒドゥンが使えちゃうのよね。
で、そんな実験データの取れない町なんて私には用なし。
罰として彼らのヒドゥンを解けないようにしてやったわ。
そしてヒドゥンで消えた住民たちを感知できない
不完全なドラゴノイドにも罰を与えたわ。そして私は街を去った。
その街はやがて、音無の町となった。」
音無の町、グレイさんが言っていた言葉・・・!
「その後も研究を続けた私はついに
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